私たちが普段使用している硬貨ですが、たまにお釣りなどで目にした事のない硬貨が混じっていた経験はありませんか?日本にも多くの記念硬貨がありますが、その価値を詳しく知らないという方は多いです。今回は、日本の人気の高い記念硬貨のご紹介していきます。買取の参考にしてみてください。
目次
カラーが美しい記念硬貨
全部で47種類!「地方自治法施行60周年記念千円銀貨」

普段よく目にする硬貨(500円玉や100円玉)は一色の硬貨ですが、記念硬貨には美しいカラーのものがあります。それが「地方自治法施行60周年記念貨幣(千円銀貨幣)」です。
他の記念硬貨に比べると比較的最近に発行された記念硬貨です。額面は2種類、1000円と500円の記念硬貨が発行されました。このうち銀貨は1000円硬貨だけです。
銀貨ではありませんが、同じく発行された500円硬貨は日本貨幣史上初となるバイカラー・クラッド貨(リング状の金属の内側に材質の異なる金属をコアとして嵌め合わせる技術)になっています。
日本政府が平成20年の地方自治法施行60周年を記念し、70周年に至るまでの10年間で少しづつ発売をし、47都道府県全て異なる図柄で発行されました。発行は全て抽選で行われ、有名な県やカラーの絵柄が美しい絵柄は驚くほどに人気が高く、購入できない人も多かったそうです。
自身の住んでいる県に関しては、通常の2倍の確率で当選できるようになっていたので地元愛が高まる銀貨でした。
この1000円銀貨が人気の理由のもう一つは、プルーフ銀貨になっていることでした。通常の貨幣とは違い観賞用に磨かれた鏡面仕上げを施したものです。人気ゆえに現在においても、額面以上の買取価格が付けられている銀貨となります。
観光地や人気の高い歴史上人物が描かれている千円銀貨は飛び抜けて人気が高く数万円で取引される場合もあります。さらには、47種類全てを売買するとプレミア価値も跳ね上がり、数十万単位でお取り引きされる事が多いので、できるだけおまとめで売ると良いかもしれません。
虹色に輝く、「新幹線鉄道開業50周年記念千円銀貨」

先ほど紹介した「地方自治法施行60周年記念千円銀貨」もカラー貨幣として人気の高いコインですが、コレクターの間で多く名が上がるのが、「新幹線鉄道開業50周年記念千円銀貨」です。
日本の新幹線鉄道が開業50周年を迎えることを記念して発行された記念貨幣で、銀貨と銅貨の2種類となります。カラーコインになっているのは千円銀貨のみです。
表面には日本の象徴とも言われる、富士山を背に桜満開の中、新幹線が進んでいる様子が綺麗なカラーで描かれています。そして裏面にも、表面と同じ夢の超特急「0系」の新幹線が描かれています。真正面から見た丸いお鼻がかわいい新幹線です。
裏面の新幹線には、虹色に輝くように特殊加工されており、角度によって玉虫色に輝きます。
この美しい絵柄と彩色によって多くに人を魅了した銀貨は、多くの応募者の中から抽選で販売されました。その倍率は約12倍。その発行枚数は、なんと5万枚であり、記念硬貨としては少ない部類に入ります。市場では幻のカラー貨幣として、コレクターに人気の高いコインです。
額面は千円ですが、中古市場では数万円でお取り引きがされています。高くお売りするために状態や付属品を気をつけておくと良いです。
大会を記念して発行された記念硬貨
東京2020オリンピック競技大会記念貨幣

2020年(令和2年)に開催された東京オリンピック競技大会、東京パラリンピック競技大会。実に56年ぶりのことで、多くの人が心待ちにしていましたね。このオリンピックを記念して発行された記念硬貨が「オリンピック競技大会記念貨幣」です。
昭和39年に開催された東京五輪を記念して発行された記念硬貨(1000円銀貨、100円銀貨)もあります。混同されるかもしれませんが、デザインも重さも現代の記念硬貨と全く別のものです。こちらの銀貨は多く流通された事で、中古市場でもよく見られる記念硬貨です。
古いから値段が付かないのではないか、と感じるかもしれませんが、2020年(令和2年)に開催された東京オリンピック競技大会で再び脚光を浴びてきている貨幣になります。
2020年東京オリンピックを記念して貨幣セット(全37種類)も数量限定で抽選販売されました。単体でも購入することはできましたが、こちらも抽選販売でしたので、人気の競技が描かれている記念硬貨は、中古市場でもプレミア価値がつけられています。
37種類の内訳
- 一万円:3種類
- 千円:12種類
- 五百円:2種類
- 百円:20種類
百円が一番多く発行されています。
一万円の貨幣は金貨になっており、「流鏑馬と心技体」「勝利(野見宿禰像)と栄光(ギリシャの女神像)と心技体」「聖火ランナーと国立競技場と心技体」とオリンピックの象徴が描かれています。
そして、オリンピックの32種類の競技が描かれているのは、千円銀貨と百円クラッド貨幣です。
どの貨幣にも競技をする選手の姿が生き生きと描かれており、コレクションにもぴったりな記念硬貨です。中古市場では、単品でもお取引をされていますが、「全37種類特別記念貨幣セット」は全国で1,000個しか発行されていないとても希少なコレクションになっています。
販売価格は、690,000円で貨幣セットにしては驚く価格ですが、現在ではその希少さゆえに、数百万円でお取り引きがされている幻の貨幣セットです。
人々が夢中になった「FIFA W杯」記念硬貨

2002年5月31日から6月30日にかけて開催された、アジア初のワールドカップです。開催国は日本と韓国でした。
開催国であった日本は多くの人が熱狂の渦に巻き込まれました。なんと、サッカーにあまり関わった事のない人まで夢中になってしまうほどでした。
そんな中発行されたのが、「2002FIFAワールドカップ記念 1万円金貨」です。表面には選手がドリブルをしながらボールを取り合う姿が描かれており、背景には20本のストライプが引かれています。
この20本のストライプは、選手と会場数を示しており計算された美しいデザインです。
裏面には、日本を象徴する桜とエンブレム、さらにサッカーの記念デザインということで虹とボールも美しく描かれております。日本開催に相応しい美しさと繊細さがアピールされた記念硬貨ですね。
純金(K24)でできており、重さは15.6g。額面は1万円ですが、1万円で使うには割りに合いません。最近の金の高騰化から、中古市場では数十万円でお取り引きがされており、その価値は額面の数十倍になっています。
国内で知名度が最も高い記念金貨
日本初の記念金貨「天皇陛下御在位60年記念10万円金貨」

1986年に昭和天皇の御在位60年を記念して、日本造幣局より発行されたのが「天皇陛下御在位60年記念 10万円金貨」です。10万円の高額な額面に関わらず、多くの人が買い求めたそうです。なぜ、高額面に関わらず人気が出たのか?
10万円の珍しい額面だったからという理由だけではなく、日本で初めての記念金貨だった事で人気が出ました。
金貨表面には、鳩と水が描かれています。 鳩は平和の象徴、水は日本の自然や稲作文化を意味しています。裏面には、天皇の象徴である「菊花紋章」が大きくが描かれています。
表面、裏面共に日本を象徴するデザインで、その美しさは多くの人を魅了したのでした。
現在、国内の金貨で最も市場で取引されている金貨ですが、数年前までは金の相場が低く金として売ってしまうと逆に10万円以下になり、損してしまうと言われておりました。
しかし、近年の金の高騰化により、10万円以上での取引が行われています。これはあくまで金の地金の価値で取引をされてていますので、10万円という額面は変わりません。
国内の金貨は貨幣損傷等取締法により、実際に金貨を溶かしたり加工してはいけないのです。その為、銀行などで両替をしてしまうと金の価値は含まれませんので、10万円の額面のみになってしまいます。
金が高騰している時には、買取店での売買を検討してみましょう。
天皇陛下御即位記念10万円金貨

日本初の記念金貨「天皇陛下御在位60年記念10万円金貨」が発行された、4年後1990年(平成2年)に新たな金貨が発行されました。「天皇陛下御即位記念10万円金貨」です。
名前が似ていますので、コレクターには「御即位」「御在位」と呼ばれています。
「御在位」金貨と同じく額面は10万円ですが、大きな違いはデザインと重量です。表面には伝説の鳥、鳳凰(ほうおう)、裏には菊の紋章が美しく刻印されています。平和の象徴”鳩”から、吉兆の”鳳凰”に変化したのです。さらに、偽造防止のための認証番号が記載されているのも大きな特徴です。
重量にも大きな変化がありました。天皇即位10万円の金貨は約30gあるのに対し、昭和天皇在位の金貨は約20gと金の質量も少なくなっています。10gしか変わらないの?と感じるかもしれませんが、金の価格は数gで数万円の差が出てきますので、売却の際にはしっかりと確認しましょう。
まとめ
現在でも記念硬貨のコレクターは多く、中古市場でも活発に取引がされています。過去に発行した記念硬貨は、手に入れる手段が中古市場しかありませんので、自ずと価値は上がっていく一方です。
しかし、新しく発行された現代の記念硬貨が安いわけではありません。記念硬貨の多くは抽選で発売する事が多く、人気な記念硬貨は購入時よりも高値で取引されることもあります。
最近では、2025年に開催予定の「日本国際博覧会記念貨幣」の発行が発表されました。記念硬貨には珍しい日本国際博覧会の公式キャラクター「ミャクミャク」が描かれている事で大きな話題を呼びました。
発行枚数は1500万枚と非常に多く、希少価値は上がらないのではないかと噂がされていますが、過去の記念硬貨も同じように言われていたことがありますので、中古市場の流れをしっかりと見極めることが重要です。
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