アンティークが人気、話題の海外切手とは?

アンティークが人気、話題の海外切手とは?

メールの普及やSNSの普及によって、需要が少なくなってきた切手。古い切手は売れないと思っている方が多いですが、実は切手コレクターは現代でも多く、古くなってしまった切手も驚く価格が付く場合があります。今回は海外切手の中でも需要が高く、プレミア価値が高い海外切手をご紹介していきます。

有名な海外切手

世界で初めての切手「ペニーブラック」

ペニーブラック切手

現在では当たり前の様に使用されている切手ですが、この切手文化の始まりが「ペニーブラック」です。ペニーブラックは1840年5月1日にイギリスで発行された、世界で初めての切手です。

切手のコレクターであれば一つは手元に取っておきたいと言われるほど人気と認知度は高く、市場でも頻繁に取引をされている程です。最も古い切手ですから現存数も少なく高額のものではないかと思うかと思いますが、実はそんなことはありません。

ペニーブラックが発売した当時では、1シート240枚で構成されており、多くの人が買い求めたそうです。記録によると、発売初日1840年5月1日にロンドン管内だけで60万枚が販売され、5日経った5月6日には約半数の郵便物にペニーブラック切手が使用されていたと言われています。

しかし、発売当初のペニーブラックには重大な欠陥がありました。郵便物を配達した際に切手を使用済みと判断する為に”消印”が押されていましたが、ペニーブラックは黒い切手でしたので分かりやすいように赤いインクの消印が採用されました。

しかし、この赤いインクは石鹸をつけて水洗いすると落ちてしまい切手の再利用の恐れがあったのです。このことからペニーブラックは発行を中止し、1841年2月10日から赤色の切手「ペニーレッド」が採用されました。

消印は黒い物になり再利用の心配は無くなりました。しかし、「ペニーブラック」の方がデザインとして良いといった声もあり発行を中止されてからも根強い人気があったのです。

知名度の高い海外切手「子猿(赤猿)」

赤猿切手

知名度の高い「ペニーブラック」に並ぶ知名度を誇る中国切手「子猿」。赤い背景に本物と見紛う美しい猿が描かれています。このことから「赤猿」と呼ばれていますが、本来の名称は「子猿」です。

赤猿の発行当時は干支の記念に刷られた物であり、縁起物として人気が出ると思われていましたが、驚くことに発行当時の売れ行きはそこまで良い物ではありませんでした。中には郵便局の職員がノルマ達成の為に致し方なく購入したほどです。

この赤猿が発行される数年前まで中国では”文化大革命”が行われており、中国政府は中国の切手の収集と輸出を禁止していました。1977年に終結宣言がされたものの、1980年に発行された赤猿は混乱もあり売れ行きが良くなかったのかもしれませんね。

しかし、現代になり“文化大革命”前後に発行された切手の価値が上がると自ずと「赤猿」の価値も上がっていったのです。

現在では、1枚10万円〜15万円前後で取引がされており、プレミア切手として人気の高い切手です。

エラー切手がプレミアに

逆さまジェニー切手

逆さまジェニー切手

プレミア切手の価値は発行枚数で決まる場合が多いですが、その中でも「エラー切手」は高額になる場合が多いです。

エラー切手とは、切手の図案(デザイン)を作成中のミスや、印刷する彩色の誤りや印刷中の製作ミスの事を指します。通常であれば、検品作業中にエラーの物は人の手によって破棄されますが、何らかの原因で間違って市場に出てしまいます。

海外のエラー切手で有名なのが、伝説の米切手「逆さまジェニー」です。アメリカで初めて発行された航空切手ですが、デザイン中央の“カーチス JN-4航空機”のイラストが逆さまに印刷されてしまったのです。

この原因は、印刷をする際に用紙を逆にして印刷してしまった為だと言われております。逆さまに印刷がされた切手は、製造工程中に破棄されましたが、ヒューマンエラーによって市場に出てしまったのです。

この「逆さまジェニー」の現存数は約100枚と言われ、そのうち4枚綴りの「逆さまのジェニー」は3億円以上の価格で落札されたようです。額面は24セント(現在のレートで約24円)ですので、驚くほどの倍額になります。

その為、切手コレクターの中には今でも「逆さまジェニー」手に入れるのを夢にしている方も多いです。

全国の山河は赤一色

全国の山河は赤一色切手

エラー切手の中でもコレクターの中で必ず話題に出るのが、中国のエラー切手「全国の山河は赤一色」です。

真っ赤なカラーに多くの人々が映った切手でパッと見た感じは、”絵が反転している訳でもなく”、”色が反転している部分”も無いように思います。

この切手は、「文化大革命」が起こった1966年から1976年まで起きたこの運動が関係しています。

まず、「文化大革命」とはどういった事だったのでしょうか?中国では新しい未来を創っていくにあたって、”古い思想”の撤廃を考えました。故に、古い文物や歴史のある文化を破壊するといった運動が活発となり、中国の歴史価値の高い建造物や書籍、美術品さえも全て破棄されてしまったのです。

この「文化大革命」中に発行されたのが、「全国の山河は赤一色」です。

中国の人々が毛沢東のありがたいお言葉が書かれている書籍を頭上に掲げ、切手の中央に中国本土が真っ赤に彩られた絵が描かれました。しかし、この切手のデザインを手がけた”ワン・ウェイシェン氏”のミスによって、台湾の部分だけ赤く塗られなかったのです。

このエラーに気づいた中国政府は販売から約半日で販売中止を行い、人々の手に渡ってしまった切手の回収を行いました。回収し損ねたエラー切手の「全国の山河は赤一色」は、発行枚数の少なさと「文化大革命」の最中に発行された希少な切手の2つの観点からプレミア価値が驚くほどに上がることになったのです。

「全国の山河は赤一色」は、2009年の香港で4,300万円、2019年には9,100万円で落札されています。

そんな希少な切手が日本にある訳がないと思うかたも多いかと思いますが、中国切手の貿易相手として長い歴史を持つ日本には、様々な中国美術品が輸出されてきています。コレクターの手から渡り、知らず知らずのうちにご自宅に眠っている場合もあるかもしれません。

幻の切手

ブルー・モーリシャス

ブルー・モーリシャス切手

世界最高額のプレミア切手をご存知でしょうか?1847年にイギリス領モーリシャスで発行された切手「ブルー・モーリシャス」です。

イギリスで1840年に「ペニーブラック」か発行を開始し、郵便切手制度は好評を得たことから、1847年にイギリス領モーリシャスで世界で二番目の切手が発行されました。

1ペニー切手500枚と2ペンス切手500枚が発行され、「1ペニー切手はオレンジ色」「2ペンス切手は青色」で印刷がされています。コレクターではこの二枚をブルー・モーリシャスと呼びます。

この「ブルー・モーリシャス」は1ペニー切手が15枚、2ペンス切手が12枚の計27枚現存しています。この内の大半がイギリスの王立コレクションやベルリンの郵政博物館が所有し保管している為、一般の市場にこの切手が出回ることは少ないです。

過去に日本の切手コレクター”金井宏之さん”が合計6枚(使用済みのものを含め)の「ブルー・モーリシャス」合計1億2000万円で落札し話題となりました。これは個人としては世界最多の所有者と記録されています。

現在ではその希少さから、市場価格に出回った際は2枚1組で6億円とも言われており「幻の切手」とも言われるほどです。

トレスキリングイエロー

トレスキリングイエロー切手

「トレスキリング・イエロー」または「3シリング・バンコの色違い」と呼ばれるこの切手は、スウェーデンの郵便切手です。この切手は色鮮やかな黄色が特徴の切手です。

しかし、この黄色は本来の物ではありません。元々は黄緑色のカラーリングですが、誤って黄色にミスプリントされてしまったエラー切手です。

このミスプリントされてしまったのは、1枚というとても希少な切手です。世界中のコレクターの手から手へ渡り現在は発行したスウェーデンに戻ってきました。

スウェーデンに戻るまでに、1990年に1億円、2011年には6億8千万円の記録がされています。最終的なオークションの価格は発表されていませんが、それ以上の価格がついたと予測されています。

この切手が世間に知れ渡るまでは「英領ギアナ1セント・マゼンタ」が世界で最も高価な切手として記録されていましたが、この「トレスキリング・イエロー」は同じ年に作られた切手です。

「英領ギアナ1セント・マゼンタ」も世界で1枚だけの希少な切手であり、なんだか不思議な巡り合わせを感じることのできる切手ですね。

まとめ

切手のコレクションは世界でも人気の趣味として知られており、世代を超えて愛されています。そんな切手もメールやSNSの普及によって、需要の変化が起こっていると言われていますが決してそんなことはなく、アンティークな感じが好きといった若い世代からも支持を得ています。

今回は海外切手の中でもプレミア価値のつく切手を紹介していきましたが、上記の切手以外にもプレミアが付いている切手は多くあります。買取おりづるでは海外切手の買取を強化中です。「お片付け中に切手の収集手帳が出てきた」そんな時はまず当店にお持ち込みください。

状態は問いません。切手は保管方法によってカビや傷、シミなどが出来てしまう場合があり状態が悪くなってしまうと買取価格も下がってしまう傾向にあります。その為、使わない・収集する趣味がない方は経年劣化が起こってしまう前に手放すのも一つの手です。

海外切手は様々な国で発行されています。中でも価格が付きやすい「中国切手」「ヨーロッパ切手」はコレクターの中でも人気が高い為、買取価格も高い傾向にあります。

買取おりづるでは国内、国外問わず多くの販売ルートから最も需要が高い販売ルートを探し、お客様にお伝え致します。ご相談は無料です。お気軽に店舗にお持ち込みください。

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おりづるでは、金・プラチナ・ジュエリー・ダイヤ・ルビー・バッグ・財布・時計・切手・金券・電動工具などの商品を幅広く買取いたします。

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