近年、金の高騰化によって話題に上がっている「金貨」。資産としての所有や、コレクション、アクセサリーなどにも使われる事の多い金貨ですが、世界中に流通している金貨は純金製である事が多いです。
しかし、金貨は全て純金製であるかというと、そんな事はございません。今回は、金貨の中でも純金以外の金貨についてご紹介をしていきたいと思います。
目次
金貨の種類
「地金型金貨」

金貨には種類があることをご存知でしょうか。「金貨なんて、全部同じではないの?」と思う方も多いかもしれませんが、金貨には用途に合わせて種類が存在します。
金貨の中でも最もポピュラーな金貨がこの「地金型金貨」になります。「地金型金貨」とは、通貨として発行される金貨ではなく、主に投資用に発行されるものと、プルーフ加工をしてコレクター用に発行される両方の強みを持った金貨を指します。
「地金型金貨」は、投資用に発行されていますので、純度も純金のものが多くコレクションに向くものも多く発行されています。
どの金貨も美しく、金以上の価値があるのでは?と金貨投資初心者の方は勘違いされる場合が多いですが、この地金型金貨はその名の通り、地金以上の価値が出る事があまりなく、通常は金の価格で取引される場合が多いです。
「収集型金貨」

金貨の中でも歴史的価値が付加される事が多いのが「収集型金貨」です。この「収集型金貨」は、100年以上前に通常の貨幣として発行された金貨を含めて、金を含有していること以上に希少性を持った金貨を指します。
このことから、地金型金貨の用に金の価格によって価値が変動するわけではないので、純度が高い必要がなく純金よりも低い純度である場合が多いです。
投資用の金貨ではなく、アンティークの価値を持った金貨をコレクションしたい方におすすめの金貨ですので、「地金型金貨」でない金貨を集めたい場合はこちらの金貨をおすすめします。
「通貨型金貨」

金貨の中でも、私たちの最も身近なものが「通貨型金貨」になります。「通貨型金貨」とは、額面価格で流通する金貨の一種であり、記念金貨として発行されます。
発行した国が額面を保証しているものになり、実際に含まれる金の割合や金の価格に関わらず指定された額面での取引が可能になります。
通貨型金貨の例として挙げるならば、【天皇陛下御即位記念10万円金貨・天皇陛下御在位60年記念10万円金貨】が最も有名なものです。この2つの金貨の額面は10万円になりますが、金の価値に対して金貨の額面が低く設定されています。
同じ額面の10万円金貨になりますが、この2枚には明確な重量の違いがあります。御在位は20g、御即位は30gと10gもの大きな差があるのです。現在の金の価格にすると約16万円もの差になりますが、通貨型金貨として国が保証している金額は2枚とも10万円になります。
金が高額な時はデメリットにしか思えないかもしれませんが、逆に金の価格が下がってしまい10万円以下の価値になってしまった場合でも国が金額を保証している金貨になりますので10万円で換金する事ができるのです。
知名度の高い世界三大金貨
金貨の中でも最も人気が高く知名度の高いものを「世界三大金貨」と呼びます。【カナダのメイプルリーフ金貨】【オーストリアのウィーン金貨】【オーストラリアのカンガルー金貨】は、世界中で人気の高い金貨であり流通量も多い金貨として知られております。
メイプルリーフ金貨

カナダ王室造幣局が発行している純金(24金)の金貨です。世界一の流通量を誇る地金型金貨としても知られています。
金貨の名称から、表面がメイプルの葉と勘違いされる場合が多いですが、実際の表面はエリザベス2世の肖像の面になります。
裏面にはカナダの象徴でもあるサトウカエデの葉(メイプル)がデザインをされており、そのデザインの美しさからネックレストップにする方などが多いです。
ウィーン金貨

オーストリア造幣局が発行する地金型金貨で、「ウィーン金貨ハーモニー」とも呼ばれます。
表面には楽友協会ホールのパイプオルガン、裏にはウィーンホルン、ハープ、ビオラ、バイオリン、ファゴットなど様々な楽器が美しくデザインをされているのです。これは、ウィーンが音楽の都として知られていることに由来しておりその美しいデザインからコレクションとして所有している方も多くいらっしゃいます。
メイプルリーフに続き、世界でも人気の高い金貨で日本でも多く流通をしております。
カンガルー金貨

世界三大金貨の中で、唯一の動物がデザインされているのがこのカンガルー金貨になります。オーストラリア連邦パース造幣局が発行する純金の地金で高品質の金貨になっており、投資家や収集家から人気がある金貨になります。
このカンガルー金貨は、表面にはイギリス女王エリザベス2世の肖像、裏面にはカンガルーが描かれており他の金貨同様美しいデザインが人気ですが、実は、このカンガルー金貨が人気な理由は他にもあるのです。
カンガルー金貨は、金貨の中でも珍しい毎年デザインが変わる特徴も持ち合わせております。親子のカンガルーや、野生で過ごす様子、中には雄同士の戦いのデザインまで、発行年によってそのデザインの雰囲気が変わり、コレクションにもぴったりな金貨になります。
純金以外の金貨
イーグル金貨

アメリカ合衆国造幣局が発行する「イーグル金貨」は、世界でも人気の高い金貨として知られています。元々はアメリカ合衆国政府の発行する10ドル金貨として知られていましたが、現在では1986年から毎年発行をされている地金型金貨です。
表面にはアメリカのシンボルでもある自由の女神、裏面にはアメリカの国鳥である白頭鷲が描かれています。
どちらの面も美しいデザインになっており、アメリカを代表する金貨として知名度が高く、人気もある金貨です。ですが、この金貨は他の金貨とは違った純度を持った特別な金貨でもあります。
イーグル金貨の純度はK22(91.67%)の純度になっており、純金ではない金貨ですが、純金とは違い硬度が高い特徴がありますのでアクセサリーなどにもピッタリな純度です。通常の金貨以外にも、収集用にプルーフ加工(鏡面加工)されたものも発行されており、コレクションとしても人気が高いです。
以下の4種類に分かれており、自分の予算やサイズなどに合わせて購入する金貨を選ぶ事ができます。
- 50ドルの1オンス
- 25ドルの1/2オンス
- 10ドルの1/4オンス
- 5ドルの1/10オンス
カンガルー金貨の用に発行年によってデザインが変わる事も特徴で、デザインによっても売買価格が変わります。
アンティークコインとしての価値が付加される場合もあり、1986年より前に発行されたイーグル金貨はプレミア価格で取引をされる事があります。
過去には、1933年発行のイーグルコインがアメリカのオークションで約20億円という高額な金額で取引をされた出来事もあり、金貨のコレクターからは注目を浴びている金貨になります。
クルーガーランド金貨

南アフリカで発行されたクルーガーランド金貨は歴史上で初めて発行された地金型金貨として知られています。1892年から1900年にかけて南アフリカ共和国で発行されていた1ポンド金貨を模しており、地金型金貨の先駆けとも言われております。
1980年代には、日本でブームを起こした金貨であり見たことがあるという方も多いのではないでしょうか?
クルーガーランド金貨は、イーグル金貨と同じでK22(91.67%)の純度の金貨です。
純金と見た目がほぼ変わらない色合いですが、純度は純金よりも低い値であるので、純金金貨よりも比較的安価で購入する事ができます。
表面には、南アフリカ共和国(旧トランスヴァール共和国)の元大統領ポール・クリューガーが描かれておおり、裏面にスプリングボック(鹿のような動物)がデザインされています。
クルーガーランド金貨も以下の4種類になっております。
- 1オンス
- 1/2オンス
- 1/4オンス
- 1/10オンス
一番重さが軽い1/10オンスはg(グラム)にすると3.1gになりますので、金貨を初めて購入する方でも手に出しやすい価格で手に入れる事ができます。
ブリタニア金貨

イギリスの王立造幣局(ロイヤルミント)が発行する地金型金貨「ブリタニア金貨」。1987年から発行が開始され現在では、投資用金貨として人気の高い金貨でもあります。
表面にはエリザベス女王の肖像、裏面にはブリタニア女神(イギリスを擬人化した女神)がレリーフされており、美しい見た目と歴史を感じる事のできるデザインに多くの人が魅了されました。
1980年代に金に対する投資の機運が高まったことを受けて発行が開始されたブリタニア金貨ですが、実は発行年によって純度に違いがございます。
ブリタニア金貨は初めて発行された1987年〜2012年までの純度はK22(91.67%)の純度ですが、2013年からの発行は純金で発行をされています。
旧から新に変わったことで、純度以外にも重さの種類も増え、自分の予算で購入しやすい金貨となったのです。
まとめ
今回は、純金以外の金貨についてご紹介をさせて頂きました。金貨によっても、純度やデザインの違いがありコレクションするのにもピッタリなお品物になります。
近年では金の高騰化によって投資用金貨の需要が高くなり、国内でも金貨の需要は日々上昇傾向にあります。金貨のお買取は、ぜひ買取おりづるにお任せください。
金貨の種類によってもプレミア価値がつく金貨や、金の価値以上で取引をされる場合もあります。買取おりづるでは、金貨の価値をしっかりと見極めお客様にご案内いたします。
金貨の買取にお悩みの際は、ぜひ一度買取おりづるで無料査定をご利用ください。みなさんのご来店を心からお待ちしております。