近年、金の価格は高騰し続け金の買取にお悩みの方も多いはずです。家にもしかしたら金製品があるかも?と思い金製品を探す人も増えてきました。
しかし、金の色をしていても中には金メッキなどの金を模造したものもございます。今回は本物の金の刻印と偽物の金の刻印をご紹介していきたいと思います。
目次
金の刻印
日本の金の刻印
金の刻印は、金製品が本物か偽物か判断するのに最も簡単なものです。その為、金製品を所持していない人でも金の刻印は知っているという方も多いのではないでしょうか?
日本の金製品には必ず金の刻印が押されています。刻印がない金製品は”本物なのか?”疑いがかかりますので、本物の金製品であれば刻印を押さない方がデメリットなのです。
日本の金刻印は【K+数字】になります。純金はK24、18金であればK18になるという訳ですね。この数字は、24分率と呼ばれ全体の値を24としたときの割合の表し方になります。
また、”K”は金の頭文字(kinn)と勘違いされる事が多いですが、「K(カラット)」という単位になります。このカラットはダイヤモンドの重さを表す単位としても使われています。
当時、金や宝石の重さを表す際「イナゴマメ何粒分の重さか」が基準になっていたため、カラットが単位として使われるようになったとされています。読み方は同じですが、ダイヤモンドの場合は「carat」金の重量を表す場合は「karat」になります。
海外の金の刻印
日本の刻印に慣れてしまうと海外の刻印に違和感を覚えてしまうかもしれませんが、国際的に使われる事が多いのは千分率で表す方法です。1000分率とは、全体の値を1000としたときの割合の表し方です。
海外の刻印には、日本のように「K」は刻印に含まれません。その代わりに【数字3文字】で表す事になります。
- 純金(24金)=1000(※新表示では999)
- 18金=750
国内で製造されている金製品は千分率の刻印が打たれる事はありません。
しかし、海外のブランドや国外で作られ輸入された金製品の場合は、日本で売られていても千分率の刻印が見られる事があります。刻印は違いますが、金の価値は同じですので海外刻印の場合でも、安心して購入してください。
千分率は金の含有量を知るにはぴったりの表示になります。純金は金の特性から柔らかく製品に不向きな純度です。その代わりに金の価値は高くなりますので、インゴットや金貨などに使われます。
アクセサリーや金製品に使われる事が多いのが18金です。18金は75%が純金で出来ており、銀や銅などが混ぜ合わせて作られています。
他の金属と合わせる事によって金の強度が増し壊れにくく金の色がはっきりとした物質になる訳です。
偽物の可能性がある刻印
Kは数字の前、後?
金の純度を表す刻印として【K+数字】をご紹介しましたが、金製品の刻印でも数字の後に「K」が付く金製品があります。海外製の金製品や製造年代が古い製品に多く見られますので、日本でも見ることが多い刻印です。
しかし、この「あとK」と呼ばれる金製品には注意が必要です。「あとK」の製品は、刻印されている数字よりも金の含有率が少なかったり、金を素材として使用していない、つまり金の偽物である可能性があります。
たとえば、18Kと表示されている製品が実際には14K以下の金を含んでいる場合があり、製品の価値は大幅に下がるため注意が必要です。
この「あとK」は全てが偽物という訳ではありませんので刻印だけで判断するのではなく金の含有量を調べる事が重要になります。
金の含有量を調べるには特殊な機器が必要になる為、一般的に判断することは難しいでしょう。その為、「あとK」の金製品を見つけた場合は専門店でお調べする事をお勧めします。
金の刻印「GP・GF」とは?
金の刻印で【K+数字】の後ろに見慣れないローマ字が書かれているのを見たことはありますか?「GP」や「GF」の刻印がされている製品は、金メッキや金張りを意味する刻印です。
「GP」
「GP」は「Gold Plated」の略で、金メッキを意味します。銀や銅などの金属の土台に金をコーティングした製品です。
「GF」
「GF」は「Gold Filled」の略で、金張りを意味します。ベースの金属に金の板を張り付ける加工法で、金メッキよりも表面の金加工が厚く、剥がれにくくなっています。
金メッキは金の輝きを安価に楽しむことができる為、大量生産のアクセサリーなどに使われる事が多いです。金製品より遥かに安い価格で購入する事が出来る事がメリットでもあります。
ネックレスや指輪などのアクセサリーはもちろん、電子基板の加工に利用され、はんだで接着する際にも金メッキは安定して部品を保持できます。金メッキには多くのメリットがありますが、デメリットもあります。
金メッキは、金以外の金属に薄く金を塗ったデリケートな製品です。薄くて硬い膜のため、わずかな衝撃でもはがれる可能性があります。さらに、寿命が5年程度と短く、丁寧な手入れを行わないとすぐに劣化してしまいます。
金製品を購入する場合、金メッキ製品より高額になってしまいますが、劣化するたびに購入し直す手間などがありませんので長い目を見るならば金製品の方が良いという事になります。
金メッキ製品を見分けるには、磁石を近づけて反応を確認します。金は磁石に反応しないため、内部にある別の金属に磁石が反応してくっつきます。
ただし、金メッキ内部の金属が「銀」や「銅」のような非磁性金属の場合は磁石に反応しないため、他の見分け方を試す必要があります。
金メッキの金は微量にしか含まれていないため、金としての価値はほとんど評価されません。本物の金がコーティングされているメッキ製品は、ある程度の重量があれば金として買取可能な場合もあります。
金メッキ1kgに含まれる金の量は、一般的に0.1g未満ですので金の価値は数百円〜数千円でしょう。金メッキを剥がす手間を考えると現実的ではないかもしれません。
購入する前に確認しておいた方が良い刻印
ホールマークの有無
金製品を購入する際に、純度の刻印をまず確認する事が良いですが「ホールマーク」も一緒に確認すると良いでしょう。この「ホールマーク」とは、金・銀・プラチナなどの貴金属で作られた製品の素材や純度などを証明する刻印のことです。
各国の造幣局など信用が置ける機関が貴金属の素材や純度を検査し、その品質の証明として貴金属製品の裏側や側面に、小さなアルファベットや数字を打刻します。
ホールマークは14世紀頃にイギリスの金細工師組合が、ロンドンに貴金属検定所を建て、組合員の製品に検査を行い、合格した製品に刻印したことが由来です。
数字とアルファベットを組み合わせて表現する国が多いですが、イラストや記号を用いる国もあります。
例えば、 星のマークはイタリアで使われているホールマークで、フランスでは鷲の頭のマークが刻印されています。
日本のホールマークは、【日の丸の国旗】と品位を示す【ひし形に純度の数字】を組み合わせた記号になっています。
日本でも最近の金製品にはこのホールマークを刻印しているものが多く信頼の証でもあるのです。
フランスやイギリスでは法律で義務付けられていますが、日本では任意の刻印になっていますので、全ての金製品にホールマークが付いているわけではありません。
ホールマークがついていない物は偽物という訳ではありませんので、購入する際の参考にすると良いかもしれません。
刻印が雑になっていないか?
金の製品には必ずと言って良い程、刻印が打たれています。刻印には、純度を示す刻印、ブランド名の刻印、宝石などがある場合カラット数の刻印など、様々な種類があります。
日本国内では、この刻印は必ず打たないといけないといった義務はありませんが、本来と違う刻印を打つと詐欺罪になります。
しかし、海外では本来の金製品とは違う刻印を打ち、偽造する業者も多くいます。この場合、刻印は雑になっている場合が多いです。【歪み・不鮮明】の刻印は注意したほうが良いでしょう。
さらに、金製品の刻印は金槌で打刻するか、手で押して文字を入れる方法が使われております。
金は柔らかい性質を持っている為、打刻式の方法が使われていますが、金の模造品として有名な”タングステン”などの素材は固く刻印を掘る事が出来ない為レーザーなどで刻印を表示する方法が使われています。
レーザーで純度やホールマークが刻印されている物は、金の模造品の可能性が高まっておりますので、購入には注意が必要になります。
まとめ
今回は金の刻印について紹介しました。刻印を見ることによって純度などの様々な情報を読み取る事が出来ますので、購入前に確認する事は必須です。海外では旅行者をターゲットした偽の金製品が出回っており、しっかりと刻印を確認する事が重要になってきました。
各国では信用が置ける機関が金の性質を保証するために”ホールマーク”を刻印する方法が取られており、金製品を安心して購入する事ができるようになりました。それでも金の刻印を見ただけでは、金の情報を精密に確認することは難しいです。
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