金の高騰化が続き、現在では「25年前の10倍」とも言われています。金のアクセサリーや金貨などは多くの人が金と確認することができます。しかし、私たちの身近には様々な用途で金が使用されていますので、気づかないうちに誤って処分してしまったなんてこともあるかもしれません。今回は、気づきにくい金製品についてご紹介したいと思います。
目次
金が使用されている身近なもの
金縁のメガネ
金が使われている身近なものでまずその名が上がるのが「金縁のメガネ」です。眼鏡のレンズフレームや眼鏡のテンプル(つる)に使用されることが多いです。
金は他の物質と反応しにくい性質を持っています。その為、眼鏡で使われる他の貴金属とは違い金は耐食性にも優れ、腐食や錆びに強い素材です。
また、その性質からアレルギー反応が出にくいメリットもありますので、金属アレルギーで皮膚のかぶれが起こってしまった方にも適しています。
金縁のメガネには、次のようなメリットがあります。
- 腐食や錆びに強い
- メッキが剥がれる心配がない
- 金属アレルギーの心配が少ない
- 柔らかいため掛け心地が良い
金が使用される金縁のメガネは、純金ではなく銀や銅を混ぜたK18やK14が使用されるのが一般的です。これは、純金では柔らかすぎるため他の貴金属を混ぜて硬度を上げています。
メガネフレームの刻印を確認すると、本物の金であるかどうかを判断することができます。刻印が「K18」「K14」などとなっている場合は、18金製や14金製である可能性が高いです。
金の時計
アクセサリー以外に金が使用されているもので最も有名なのは「時計のケース」多くの人が時計に金が使われている事をご存知かと思います。
まず金が時計のケースに使用されているのは華美にしたいという理由だけではありません。「金縁のメガネ」でも触れましたが、金は腐食のしにくい性質を持っています。
その為、雨や水などにも強く他の貴金属では変質が起こってしまう”人間の汗”などの体液にも強い性質があります。シルバーやニッケル、銅はこの汗などに反応し化学反応を起こしてしまうことで”金属アレルギー”が生まれます。
肌に触れる機会が最も多い時計ですが、金属アレルギーが出てしまうと使うことができなくなります。その為、貴金属の中でも最もアレルギー性の低い金を使っているとい訳です。
さらに、金の時計は他の金属に比べて比重が高いため、着用時に程よい重量感と上質感があります。金がメインとなっている時計もありますが、昔購入した時計などは裏蓋のみ金製であるものも流通していますので注意が必要です。
金の時計は通常裏蓋などに「K18」「K14」「K10」などの刻印がある場合が多いですが、ブランドやデザインによっては、裏蓋を開けた裏に刻印がされている事もありますので、裏蓋部分に刻印がないから金の偽物と判断しないようにしましょう。
万年筆のペン先
近年では、万年筆ブームが再来しボールペンよりも描き心地の良い万年筆に変える方が増えています。そんな万年筆に金が使われていることをご存知でしょうか?万年筆に金が使われているのはペン先です。
メーカーや種類によって使われる金の純度は変わりますが最も人気なのが「K14」続いて「K18」になります。そして、世界で唯一セーラー万年筆だけ「K21」の純度が使われています。
そもそも何故万年筆のペン先は金が使われるのでしょうか?その理由は、インクの腐食に強く、弾力性に富んだ金属だからです。万年筆のインクには硫酸や塩酸、硝酸などが含まれており通常の金属だと腐食してしまう恐れがあるのです。
しかし、金は腐食に強い特性を持っているのでインクと接していても壊れてしまう恐れがありません。さらに、金は柔らかい性質を持っているので描き心地が良く描き続けれるメリットがあります。
現在では万年筆を幅広い世代に使っていただけるように金以外のステンレス製などの万年筆がありますが、やはり描き心地にこだわる方は金の万年筆をお勧めします。
気づきにくい金製品
金のライター
現代では使い捨てのライターや電子タバコの流通によって、昔ながらのライターを見ることは少なくなってきました。ジッポーライターを見る機会も減っている傾向にあります。しかし、ライターはコレクターからの人気の高い品物です。
そんなライターにも金製で作られたものがあります。金製ライターは、ライターのケースや金の部分が金でできているライターです。高級ブランドのライターには純金が使われることが多く、ライターにある金の部分は金としての価値があります。
バブル時代から昭和にかけて【Zippo・ダンヒル・カルティエ】などのブランドライターが流行し、使わないまま保管されている場合が多いです。
近年では金メッキのライターも流通していますが、金製のライターはずっしりとした重みがあり見た目も美しいものです。金でできている場合刻印がある場合が多いですが、製品によっては刻印が省略されているものもありますので注意が必要です。
金のカトラリー
金製品は様々ありますが、金製のカトラリーがあることをご存知でしょうか?銀製の食器やカトラリーは現代でも人気の高いアイテムになりますが、実は金製のカトラリーも多く流通しております。
「金製のカトラリーは使う機会があるの?」と不思議に思うかもしれませんが、海外では多く使われることが多いです。金は他の物質に影響することがなく繊細な味を感じ取れることから高級食材を食べる時などに使われます。
その代表的な例がキャビアを食べる時です。キャビアは金属で食べることはNGとされていますが、金のカトラリーや貝殻で出来たシェルスプーンだけが許されています。
日本ではこういった理由で金のカトラリーを使うことがありませんが、お祝いの席などで金製のお箸などが使われる事があります。さらに金は縁起物ということから普段使いもする場合もあるそうです。
金のカトラリーの多くは刻印がある場合が多いですが、使っている内に刻印が薄れてしまったりする事もあります。刻印がない場合もずっしりとした重みを感じたら金製のカトラリーかもしれません。
金糸
日本でも古くから使われている「金糸」。着物や洋服などで使用されることの多い金糸は皆さんもよく聞いたことがあるのではないでしょうか。
金糸の歴史は古く6世紀前半から中期には金糸の歴史が始まっており、滋賀県の甲山古墳から金糸が出土しています。金糸はその名の通り金でできた糸になりますが、糸の全てが金でできているわけではありません。
材料は純度の高い本金箔を巻き付けているイメージになります。製作工程においても職人の手作業による部分が多く、金の価値と合わさって高価な物になります。
糸を染めただけの色とは違い、金糸の光沢は美しく輝きが色褪せることなく現代でも技術が引き継がれています。
金糸は糸状になっていることで持っただけでは金の重さを感じることは難しいです。片付け途中で本物の金糸かわからず処分してしまう場合もあります。金色の糸がある場合はまずはお近くの店舗で確認してみるのも良いかもしれませんね。
金製品か分からない物を見つけた時は?
金の見分け方
金のアクセサリーなどは刻印などを確認し本物の金かどうかを確認する事ができますが、金か分からない物が出てきた時は処分して良いものか悩んでしまうかもしれません。お近くの店舗にお持ち込みするのが一番簡単ですが、金製品かどうか簡単に確認する方法をご紹介します。
刻印を確認する
金製品か確認する上で一番最初に確認すべきが刻印です。物によっては小さく刻印が打たれている物がありますが肉眼で見えるものもありますので確認をしましょう。
使い古した金製品などは表面が削れて、刻印が確認出来なくなってしまっているものもありますので、”刻印がない=偽物”とすぐに判断するには注意が必要です。
また【GP・GF・GEP】などの刻印が打たれている場合はメッキ製品になりますのでこちらも合わせて注意しましょう。
磁石がくっつくか確認する
本物の金は磁石にはくっつきません。その為、磁石がくっつかない場合は金製品の可能性が高いです。ただし、銀や銅も磁石にはくっつかないため、銀や銅にメッキ加工が施されている場合は見分けられません。
銀や銅でない場合もメッキ部分が厚いと磁石がくっつかない場合がありますので、一番簡単な判断になります。
色味の確認
金色と言われると想像しやすいかと思いますが、メッキと純金の色を判断するには熟練の鑑定士でなければ中々難しいと思います。純度の高い金はオレンジに近い色で、純度が低くなるほど黄色みが強くなります。
金メッキの場合は表面のみ金のため、色味が薄く、表面がてかっているのが特徴です。また、金メッキは剥がれてしまう事もあり金以外の下地が見えている場合は金ではない可能性が高いです。
まとめ
今回は様々な金製品を紹介をさせて頂きました。アクセサリー以外にも様々な用途で使われることの多い金は私たちの周りに溢れています。
しかし、近年では金の高騰化によって金が使われている製品は高騰化を続けており少しづつ数も減っている傾向にあります。
金の埋蔵量は年々減少している為、今後も金の価格は高騰していくと考えられています。お片付けの際に金製品かどうか分からない物が出てきた場合は、まず買取おりづるにご相談ください。
今回紹介した物以外にも金の仏具や金貨など幅広い買取品目がございます。ご自宅での出張買取も可能ですので、こちらも合わせてご相談頂ければと思います。皆さんのご来店を心からお待ちしております。