今私たちの身近にある「金」皆さんも一度は手にしたことありますね。アクセサリーは勿論、電気機器や家電など様々な媒体で「金」は使用されているのです。しかし、そんな身近にある金ですが実際どんなものなのか、どんな特性があるのか詳しく知る方は多くないと思います。そこで、今回は金の歴史や特性などを詳しく探っていきたいと思います。
目次
人類と金の歴史
金は私たち人類が誕生した時から身近にあり、使用されていたと言われております。最も古い金の記録では紀元前6000年前の人類が金を採掘し活用していたそうです。
さらに時代が進んでいくと、数ある古代文明の中でも有名なエジプト文明が金を使用し始めます。柔らかく加工のしやすい金は装飾品として使用されました。また、装飾品だけではなく、なんと金の楽器まであります。エジプトでは太陽神を信仰しており、その太陽信仰では金は重要な物であるとされ、多くの儀式で使われていました。現に多くのエジプト遺跡からは多くの装飾品や調度品が出土されております。かの有名な黄金の仮面「ツタンカーメン」は非常に純度の高い23金で出来ておりなんと重さは11kg。この黄金の仮面は歴史的価値と金の価値を合わせると300兆円はくだらないとされております。
古代エジプト文明では、人間は死後神々の世界で生き返るとされ、そちらの世界でも裕福に暮らしていけるように偉い人程、多くの金製品をお墓に入れていました。さらに、この黄金のマスクが純度の高い23金で出来ていることで、エジプト文明は金の精錬に高い技術を持っていたことが判明しました。この黄金の仮面以外にも多くの金製品が発見されており、昔から金は権力の象徴とされていたことが分かりますね。
ではなぜここまでエジプト文明は金を所有することができたのでしょうか?
金と密接な関係の川
エジプト文明が多くの金を利用できた訳には理由があります。エジプトには世界最長級の河川「ナイル川」が流れておりこのナイル川上流に多く金があったとされています。金は地下深くに存在しておりますので、それが川に流れるということは難しいことですね。しかし、その金がなんらかの原因(地震などの地学現象)により、ゆっくりと長い年月をかけ、地表に現れます。地表付近に現れた金は雨や風によりゆっくりと川へと流れ出るのです。そこでナイル川上流にあったエジプト文明が金を発見し生活に取り入れたということですね。
現在でも川に金が流れ出ることはよくあり、「砂金」と呼ばれ素人でも金を採掘することができるのです。(許可が必要な場合もあります。)日本でも砂金を採取することができ、金が日本の地下深くに眠っていることの証拠です。現在でも鹿児島県の菱刈鉱山が有名で鉱山1トンあたりに金が40g金が採掘されます。パッと見ると1トンにつきたったの40gしか取れないの?と少なく感じるかと思いますが非常に効率よく金を算出できているのです。
金と日本の歴史は古く、有名なマルコポーロは日本のことを「黄金の国」と呼んでいたほどでした。日本と金も密接な関係がありますので詳しくお話ししていきたいと思います。
日本は黄金の国と本当に呼ばれていた?
中世大航海時代のさきがけともなった、マルコポーロ。ヨーロッパからアジアまでの航海の記録を残した書籍「東方見聞録」に「黄金郷ジパング」だと書き記したのです。そこには、「宮殿の屋根は全て黄金でふかれており、宮殿内の道路や部屋の床には、厚さ4センチの純金板がしきつめられ、窓さえ黄金でできている。」と書かれていますが、本当にそんな建物があったのでしょうか?
実は、マルコポーロは日本に立ちおっておらず、人伝に聞いた噂を書いたものだったのです。しかし、この噂というのも嘘ではなく実際に存在する平泉世界遺産の1つである中尊寺の金色堂のことを言っていたのです。この金色堂を見た人が別の人に話し、それを人伝にしている間に話が大きくなってしまったのでした。さて、そんな黄金で作られた建物があるということは本当に日本は黄金の国だったのでしょうか?
日本が金を採掘し始めたのは西暦600年〜700年頃だとされており、その頃から建築物や織物などに活用されていました。平安時代には佐渡金山の記述があるように金を積極的に採掘しているのが見受けれられます。さらに、金の採掘が飛躍的に伸びたのは戦国時代とも言われており、武将が自国の資金を得るために金を多く採掘しようとしていたのでした。時代劇などで有名な金の「大判・小判」はこの頃から復旧したと言われております。
その訳あってか明治以降になるとほとんどの金鉱山は枯渇し、現在では国内でも金鉱山は1つだけとなっております。限りある資源だからこそ、大切にしないといけません。しかし、金は必ずしも鉱山からしか取れない訳ではありません。日本は河川が多い国ですから川から少量ですが砂金を取ることができます。この砂金があるスポットは、日本各地にあり金は鉱山からしか取れる訳ではない事が分かりますね。では、この金は一体どうやって各地に散らばっているのでしょうか?
金は宇宙からやってきた?
金は地球の地下深くに眠っており、この現代でも金について多くの議論がされています。その中でも最も有力とされる説は「金は宇宙の隕石が地球に落ちて出来たものだ」という説です。地球は鉄や炭素などを作ることは分かっていますが、金のような重い元素は地球では作れないのです。
今から数十億年前、地球には生命などが生まれる前の事です。その頃、宇宙では多くの恒星が衝突を起こし様々な元素が生み出されました。その中で「金」や「白金(プラチナ)」も生まれ、様々な種類の金属を含んだ隕石ができたばかりの地球に飛来し、地球の深部に沈んでいったというわけです。
これが世界各地で金が取れる理由になります。しかし、現在この地下深くに眠っている金が今後採掘出来なくなる可能性が高まっています。
金の採掘量と埋蔵量
これまで、人類は多くの金を採掘しなんとその量は18万トンと言われております。これはオリンピックの公式競技用プールの約3.8杯分とも言われとても多く感じますが、実は地球に残された金は少なく、地中の金の埋蔵量は約4分の1以下しかありません。人類に残された金は少なく、限りある資源であることが伺えます。
金はアクセサリーや資産などに多く代わっていますが、私たちが使用しているパソコンや携帯電話などの電子機器は勿論、生活に必要な電化製品の基盤などに使用している為、今後未来金の採掘量が減っていくと私たちが便利に使っている物さえも、使えなくなる時が来るのです。
その為、現代では金のリサイクルとし不要になった電化製品を集め金のリサイクルをしています。この都市鉱山リサイクルは、2022年の東京オリンピックで世界初の「都市鉱山から作る!みんなのメダルプロジェクト」で世界で多くの話題を呼びました。こういった金のリサイクルを活用することによって、限りある金を有効的に活用していくのです。
実は、金は人工的に作れる!
金の埋蔵量も年々減っていき、都市鉱山などのリサイクルする金などを含めても少しづつ減っていきます。そんな中、金を人工的に作る研究が行われ多くの科学者や研究者が日々努力を重ねています。人類は昔から金を人工的に作ることを目標に掲げ、中世では錬金術が流行ったほどでした。
金は人工的に作れないと分かっていたので、金でない物質から金を作る術を錬金術の最終目標としていました。しかし、この人類の夢である金の錬成は実は既に達成しています。水銀にガンマ線を当てると原子の核崩壊によって金に変わるというのです。なんだか簡単に金が生み出せる様に聞こえますが、この水銀を金に変えるにも莫大な費用がかかり、水銀の全体が金に変わる訳ではなく水銀全体の0.15%しか金に変わらないのです。
100円分の金を作るのに、1億円以上の作成費がかかってしまっては元も子もありません。なので現代では金を作る技術や整備があったとしても、実質的「不可能」とされているのです。しかし、ここから研究などが続けられればいつか来る未来、人工で作られた金が手にすることが出来るかもしれませんね。
金といえば金の延棒?
金にも様々な物がありますが、やはり一番想像しやすい金は「金の延棒」と言われるインゴットではないでしょうか?インゴットは非常に純度の高い純金を貯蔵しやすいように固めた物です。映画やドラマなどでもよく目にすることのあるインゴットですが、実際どのような物なのか性格に理解している方は少ないかと思います。インゴットは純金で出来ていますが、これはアクササリーなどにある純金とは全く別物です。
同じ純金なのに何が違うの?と思うかもしれませんが、金のインゴットには高い精錬技術が必要であり簡単に作れる物ではありません。
日本では純金は99.9%が金で出来ていれば純金とになりますが、インゴットには99.99%金でなければインゴットとは言えません。なぜ、100%ではないのか、これはこの世で純度100%の金を作るのは困難であるからです。
精錬の際にミクロレベルの塵などが入ってしまっては、それは純度100%でないことになります。さらにインゴットには必ずロンドン金市場受渡適合品(グッドデリバリー・バー)と呼ばれる規格をしっかりと守ったものでなければいけません。この規格はまず、重量と純度が記載してあること・認定された精錬会社で製造してあること・さらに認定された試金会社で性格に試金してあること他にも様々な規格がありますが、これをしっかり守っているインゴットでなければ取り扱いが出来ません。
こういった厳しい規格があるからこそインゴットには、しっかりとした信用が守られているのです。
これからも高まる金の需要と重要性
さて、ここまで金の歴史や特性などをお話ししていきましたが、なぜ金はここまで重要とされるのでしょうか?その理由は金が他の金属にない特性を持っているからです。金は他の金属とは違い非常に柔らかい金属であり、24金(純金)のアクセサリーなどは、大人の握力で簡単に歪んでしまうでしょう。しかし、この柔らかい特性を生かすと金を薄く伸ばすことができ、極限まで薄く伸ばしたものを「金箔」と呼びます。
この息を吹いただけでも飛んでしまう金箔は使用に技術を要しますが、少々の金でもこの金箔のおかげで金ではない物体にも金で覆うことができます。今でも、日本では金箔を使った芸術もありますので金箔にも需要があることが分かりますね。さらに金は腐食ににも強いその為、普段の生活で劣化してしまうことはほぼあり得ません。このことから、歴史的に金の装飾品が変わらぬ姿で発掘されます。
金の一番の特徴である黄金色は金以外の金属にはありません。金は青の色を吸収する特性があり黄色や赤は反射します。それによって金の特徴的な黄金色に変わるのです。この様に、金にしかない特徴があるからこそ金の需要は今もなお変わりません。
まとめ
金は昔から変わらず需要がありますが、ここ最近世界情勢の影響により国内国外問わず金の価格は上昇し続けています。2022年2月に起きたロシアのウクライナ侵攻により、さまざまな国が大きな影響を受けています。これは自国の通貨危機による金の需要が原因です。金は円やドルとは違い価格が一定しているので換金がしやく世界のどこでもすぐに資金に変えることができる為、世界情勢が危うい状況になると、金の価格が上昇します。
現在でも25年前に比べ金の価格が10倍になっておりますので、今までにない換金率になっております。金は株のように上がったり下がったりしますので、金が高い時に換金するのをお勧めいたします。「買取おりづる」は、金製品の高額査定が可能です。少しでも高い査定価格をご提示します。お手持ちの金製品を売りに出したいときは、ぜひ当店へご来店ください。