宝石は様々な種類があり、自分好みのカラーを選ぶ事ができますが宝石の中でも最も人気のカラーが「青」と言われています。青い宝石は多くの種類があり、宝石によっても特徴が違います。
その為、青い宝石を選ぶ上でどれを選ぶべきか悩む方は多いです。今回は鑑定士のおすすめ青い宝石について紹介をしていきたいと思います。
青が魅力な宝石
サファイア
青い宝石の中で最も人気であり、知名度が高いのが「サファイア」です。サファイアは、アルミニウムと酸素から構成されるコランダムという鉱物に属する宝石です。
同じコランダムからできる宝石が「ルビー」であり、赤以外のコランダム結晶は全てサファイアに属します。深く透き通った青色が特徴ですが、緑がかった青から紫がかった青まで色には幅があります。
ダイヤモンドに次いで硬く、世界四大宝石のひとつに数えられておりその美しい青は多くの人を魅了してきました。サファイアの中で最も価値の高いとされるカラーは「コーンフラワーブルー」と表します。
コーンフラワーは和名で「矢車菊(ヤグルマギク)」と表します。日本でも5月端午の節句が近づくと咲き始めますので、度々見ることができる花です。このコーンフラワーのように美しい青いカラーを宝石に閉じ込めたような色がサファイアの中で人気のカラーになります。
インドとパキスタンの国境にある山岳地帯カシミール地方原産になりますが、産出量は多くなく「幻のサファイア」とも言われております。
近年では、ミャンマーやマダカスカル、モザンビークでもコーンフラワーブルーのサファイアが産出されるようになりましたが、コーンフラワーブルーは産地限定の呼び名である為、厳密には違いがあります。
タンザナイト
「タンザナイト」はアフリカのタンザニアでしか採掘できない希少な宝石で、12月の誕生石です。正式名称は「ブルー・ゾイサイト」と呼ばれ、ゾイサイトの中でも青~青紫色のものを「タンザナイト」と呼びます。
タンザナイトは、夕暮れ時の夜空のような多色性ブルーで、見る角度や照らす光によって色が変化する美しい特性を持っています。昼時の太陽の下では青が強く感じられ、キャンドルや白熱光の元では紫が強く感じることができます。
タンザナイトは元々、1967年にタンザニアで偶然発見された宝石です。当初はサファイアと間違われていた宝石でしたが、後の研究により「ゾイサイト」と同じ鉱物であることが判明しました。
この美しいカラーに感銘を受けたのが、アメリカの宝飾会社「Tiffany&Co.(ティファニー)」でした。
ティファニーは、ブルー・ゾイサイトが見つかった場所であるタンザニアと、美しい青色がキリマンジャロの夕焼けに似ていることから、この宝石に「タンザナイト」と名付けました。
翌年、1968年にアメリカのティファニー社が、美しい青紫が特徴の「タンザナイト」を世界に発信するとその人気は瞬く間に広がりました。
現在では青い宝石の中でも人気の高い「タンザナイト」は、世界中の宝石コレクターや宝飾商に注目されている宝石です。
タンザナイトは、タンザニアのキリマンジャロ山の麓にあるメレラニ鉱山でしか採れない宝石で、その産出量はダイヤモンドの0.1%程度と言われています。
しかし1998年、エルニーニョ現象の影響でメレラニ鉱山は大洪水に襲われ、地中深く掘り進められていたタンザナイト鉱山一帯が埋め尽くされていまいます。
これによってタンザナイトの産出量は格段に減り、希少価値が高くなりました。今後、タンザナイトの新しい鉱山を見つけ出せれば、価格が落ち着くかと思われますが、今後も値段が高騰し続けることが予測されています。
パライバトルマリン
パライバトルマリンは、ブラジル・パライバ州で発見されたトルマリンの一種で、世界三大希少石のひとつに数えられています。ネオンブルーのような鮮やかな色合いが美しく青い宝石の中でも人気が高いです。
1987年にブラジル・パライバ州のバターリャ鉱山で初めて発見された新種のトルマリンです。名前はこの最初の産地に由来しており、宝石愛好家からは「パライバブルー」とも呼ばれています。
最初の産地はパライバ州でしたが、近年ではブラジルやアフリカでも産出しています。発光するようなネオンブルーという印象が強い宝石ですが、含有する成分や産地の違いによって澄んだブルーから柔らかなグリーンまでの色幅があります。
パライバトルマリンの定義として【紫がかった青から黄緑までの色・銅とマンガンを含むこと】が重要になりますので、産地がパライバ州でなくともパライバトルマリンに分けられます。
良質なパライバトルマリンは同じカラット(重さ)のダイヤモンドよりも高額で取引をされますので、初めて見る方はその価格に驚くことでしょう。
人気上昇中の青い宝石
ブルートパーズ
豊富なカラーが人気のトパーズ。自分好みのカラーを選べることで多くの宝石愛好家から人気の高い宝石です。多くの人がトパーズのカラーを想像するのは、黄色が多いかと思いますが、それもそのはずです。
トパーズの中で最も産出量が多いのが、黄色やオレンジなどのカラーを持ったものです。その為、トパーズの代表的なカラーが黄色であると思われていますが、澄んだ青色が爽やかなトパーズも存在します。
「ブルートパーズ」は、淡いブルーから濃く鮮やかなブルーまで色幅がとても広く「ブルートパーズ」と言っても様々な種類があります。
ブルートパーズの中でも最も価値が高いとされているのでが、深い青が魅力的な「ロンドンブルートパーズ」です。
晴れた空を思い浮かべる「スカイブルートパーズ」や鮮やかで強い色味の「スイスブルートパーズ」などもありますので、どれが一番良いというのはその人によるかと思います。
比較的重さがあるものでも手に入りやすい宝石ではあるので、青い宝石を選ぶ上で選択肢に入ってくるかと思います。
アクアマリン
ラテン語の「海水」を意味する透き通った青が美しい「アクアマリン」。エメラルドと同じベリル(緑柱石)に分類されます。グリーンのものがエメラルドで水色のものがアクアマリンに分けられますので、エメラルドの兄弟ともいえます。
アクアマリンはエメラルドと同じ鉱石ですが、エメラルドの価格よりも比較的安価で手に入ることができますので、身近な宝石でもあります。
3月の誕生石で、日本では4年目の結婚記念日などで贈られることが多い宝石であり、 石言葉は「幸福」と言われていますのでプレゼントにもぴったりです。
アクアマリンの中でも最高品質とされるのが、「サンタマリア」や「サンタマリア・アフリカーナ」と呼ばれるものです。
アクアマリンは通常色が薄いため、大粒で分厚いカットにすることで色の濃さを調整されることが多いのですが、サンタマリアは別格です。小さなものでも美しいブルーを醸し出します。
澄んだ美しいブルーの宝石を選ぶならまずおすすめしたいのが、アクアマリンになります。
アイオライト
アイオライトは、ギリシャ語で「紫の石」を意味する宝石です。和名は「菫青石(きんせいせき)」と呼ばれ、美しい菫(スミレ)色が美しい宝石になります。
アイオライトはその美しい菫色〜青紫の色彩から、別名「ウォーターサファイア」とも呼ばれることがあります。青いカラーというよりは濃藍の色が美しいアイオライトは、宝石の中でも人気が上がってきています。
1813年にスペインで初めて見つかってから知名度が少しづつ上がり、2021年12月20日に誕生石が改訂されるとアイオライトは3月の誕生石に定められました。
「道を示す」「愛を貫く」などの石言葉があるように、カップルや夫婦などで贈り合うプレゼントにぴったりな宝石になります。
また、アイオライトは熱に弱く加熱加工ができないため、石本来の色を楽しめる点が宝石愛好家達に好かれている部分でもあります。アイオライトの美しいカラーはとても魅力的ですが、自分好みのカラーを選べることが何よりも良いのかもしれませんね。
まとめ
今回は人気の高い青い宝石についてご紹介をさせて頂きました。青い宝石といえど石の産地や種類によってもその特徴は様々ですので、宝石の魅力は尽きることがありませんね。
今回紹介した「サファイア」や「ブルートパーズ」「タンザナイト」など以外にも魅力的な青い宝石は多くありますので、今後もご紹介をしていきたいと思います。
さて、買取おりづるでは青い宝石の買取を強化しております。「青い宝石だけど鑑定書や鑑別書などがなく種類が分からない」そんな時はぜひ買取おりづるの無料査定をご利用ください。
査定は無料で行なっておりますので、お出かけやお買い物ついでにご来店いただく事も可能です。【時間がない・お店が遠い】そんなお客様には”鑑定士が直接ご自宅へ伺う出張買取”や”非対面の宅配買取”もご利用頂けます。
悩んだらまずは相談だけでも大歓迎です。みなさんのご来店を心からお待ちしております。