世界3大宝石の魅力

世界3大宝石の魅力

皆さんは宝石といったら何を思い浮かべますか?世界には希少性の高い宝石を3大宝石とし、これに該当する宝石がルビー・サファイア・エメラルドとされています。しかしこれがなぜ3大宝石なのかご存知でない方は多いかと思います。今回はこの世界の3大宝石についてお話しをしていきたいと思います。

宝石の女王ルビー

宝石の女王ルビー

重宝されてきたルビー

赤が特徴的な宝石【ルビー】、コランダムという鉱石から生まれた変種の宝石です。通常コランダムの結晶は無色透明な物ですが、ここに不純物が入り込むことによって皆さんがよく目にするあの赤い宝石に変わります。

ルビーの語源はラテン語で「赤」を意味する「ルベウス」 (rubeus) からきておりますが、天然ルビーは産地はほぼアジアに偏っております。欧米では採れない希少な鉱石なので、遥か昔から貴重な宝石として人々に扱われてきました。

今ではダイヤモンドこそ宝石のトップだと称える方は多いですが、ダイヤモンドが人々に認識され始めたのは、ブリリアントカットが生まれた近年のことです。それまではこのルビーこそが宝石のトップに輝いていた宝石でした。

ルビーの産地ではないヨーロッパでは、この赤く輝くルビーは神からの加護を受けることのできる宝石として重宝されてきました。ダイヤモンドの次に硬度の高いルビーは、お守りにもなったそうです。

ルビーの偽物!?スピネル

ルビーの偽物!?スピネル

輝く赤い宝石ルビーですが、実は旧約聖書や昔の話に出てくる赤い宝石はルビーではありませんでした。それまで、化学的検査が発達していなかった為、赤い宝石のほとんどがルビーだと認識していたのです。

しかし、18世紀に化学的検査が発達すると今までにルビーだと思っていた赤い宝石が違い宝石だったということが分かりました。14世紀のイギリス王朝皇太子エドワードがスペイン王から譲渡された王冠には、中央に140ctもの巨大なルビーがあしらわれていたそうです。

そのルビーの美しさに人々は見惚れ、誰しもがルビーなんだと思い込んでいました。しかし、化学的検査が発達した後、その王冠に据えられていた赤い宝石は、ルビーではなく「スピネル」だったということが判明したのです。

この事件は、世界に衝撃を与えました。その為、多くのルビーを検査にかけるとスピネルだけではなくガーネットも含まれていたことが分かりました。

ルビーではないことで一時期はスピネルやガーネットの評判が落ちましたが、ルビーに違わない美しさがあるということで再度この二つの宝石も多くの人に愛される宝石になったのでした。

宝石の女王の名に疑いのないその美しい見た目のルビーは、燃えるような深い赤が印象的な宝石です。現代ではその赤く美しい姿から、愛の象徴としても人気があり結婚40周年の結婚記念日の贈り物として恋人にプレゼントとして贈られることがあります。

ルビーは宝石の中でも比較的硬く靱性にも優れていて、割れにくい特性を持っているのでプレゼントにも最適です。宝石を持つのに初めての人でも安心して身につけることができます。

神秘的な輝きサファイア

神秘的な輝きサファイア

皇室に愛されたサファイア

深い青が特徴的な【サファイア】、実はこの宝石ルビーと同じコランダムという鉱石から生まれた物です。正式には赤色以外の鉱物の総称であるとされ、コランダムにルビーと違った不純物が混ざることによってサファイアが生まれます。

その為、コランダムから生まれる変種の結晶は全てサファイアと呼びますので様々なカラーがあるのが一番の特徴ではないでしょうか。

ルビーの語源と同じく「青色」を意味するラテン語「sapphirus(サッピルス)」からその名称が付き貴重な宝石として人々から重宝されてきました。深みがかかった青いその色は、古くから誠意、真実、忠節、高潔を象徴するものとされ、王族や聖職者がこぞってサファイアを身につけました。

さらにイギリスでは、王室の公式カラーがロイヤルブルーとされ、ダイアナ妃からキャサリン妃に受け継がれた婚約指輪もサファイアでできています。12カラットのオーバルサファイアを14個のラウンドダイヤモンドが囲むそのリングは見たものを虜にするほど綺麗な輝きをしています。

ナポレオンとサファイア

ナポレオンとサファイア

青いサファイアは、その深く濃い青が特徴的な宝石です。清らかで爽やかなイメージのある宝石ですが実はこんなお話しがあることをご存知でしょうか?

フランスの初代皇帝ナポレオン。このナポレオンはドイツ征服をきっかけに、紆余曲折あって、手中に収めた「カール大帝のサファイア」を大切に所持していました。このサファイアは「皇帝の石」と呼ばれ、持つものを必ず皇帝にするというというものでした。

ナポレオンが大切に所有していた由緒正しい宝石であると共に、ナポレオンはある女性にこのサファイアを贈ってしまうのです。その女性の名前はジョセフィーヌ。若いナポレオンは未亡人であったジョセフィーヌに一目惚れ。

このジョセフィーヌは貴族や位の高い人ではなく、ただの町人です。しかしその美しさからナポレオンは何度も猛アタックを繰り返すも、ジョセフィーヌは「つまらない男」と評して全く相手にしませんでした。

しかし、子供もいることから生活が厳しくなり、渋々ナポレオンの婚約を決めます。しかし、美人なジョセフィーヌは男性に人気であり浮気三昧、生活も豊になったことで散財を繰り返します。

そこでサファイアのもう一つの言い伝え「欲を抑える」とされるサファイアをジョセフィーヌに贈ります。贈られたジョセフィーヌはなんと打って変わったように浮気も散財もやめ皇帝に尽くす妻に変わります。

しかし、贈った本人はなんと浮気をするようになってしまったのです。浮気相手との間に実子ができるとジョセフィーヌと継子に冷たく当たるようになります。ジョセフィーヌは離婚を申し出て、ナポレオンと離別することになります。

ナポレオンは自分と別れた後も彼女の生活に不自由がないようにと、宮殿と財宝を与え別れました。「皇帝の石」でもあったサファイアはジョセフィーヌと共にナポレオンの手から離れると、その後ナポレオンは衰退の道をたどり、ついにはロシアに敗退し、孤島へ幽閉されることになったのです。

これも「皇帝の石」を手放してしまったからではないかと今でも伝えられています。ジョセフィーヌの娘に「カール大帝のサファイアが受け継がれ、やがてナポレオンの弟の后になります。

後の皇帝ナポレオン三世を産みます。「皇帝の石」はその皇帝ナポレオン三世に受け継がれ、1852年にフランスを統治する事になりました。

幸福の宝石エメラルド

幸福の宝石エメラルド

長い歴史を持つエメラルド

新緑の鮮やかなグリーンが特徴的な【エメラルド】、緑柱石という鉱石の一種で、アクアマリンと同じ組織でできていますが他の不純物が混ざることによってあの綺麗な緑の色が現れます。

エメラルドの語源はサンスクリット語で「緑色の石」を意味する「スマラカタ」からギリシャ語で「スマクラグドス」に変化し、さらにラテン語で「スマラグダス」と変化、そこからさらに「スマラルダス」に変化、フランスに渡り古フランス語で「エスメラルド」に変化し、現在の「エメラルド」と言う呼称になったとされています。

ここまで多く名前が変化した宝石はエメラルドだけでしょう。

4000 年以上もの長い歴史を持つエメラルドは、幸福・繁栄・福徳などの意味を持ち、エメラルドを身につければ、人間として成長することがき、知恵や忍耐力が得られると信じられています。

しかし、このエメラルドの硬度は10段階のうち7.5から8という数値で、人間の歯と同じ硬度です。気泡や液体、個体などの内包物(インクルージョン)が非常に多い石の為、ちょっとした衝撃ですぐに割れてしまう事があるため、注意が必要な宝石です。

取扱いが難しい宝石ですが、その美しさは唯一無二のものですので多くの人々に愛されてきています。

クレオパトラが愛したエメラルド

クレオパトラが愛したエメラルド

深い緑が美しいエメラルド。「無キズのエメラルドと、欠点の無い人間は存在しない。」と例えられるほど、内包物(インクルージョン)が多い宝石、エメラルド。宝石は結晶になる過程で内包物が入ってしまうことは必然です。

ダイヤモンドなどと同様にはこの内包物が少ないものほど高価になる傾向にあります。他の宝石にも同じことが言えますので、内包物がない綺麗な宝石は市場で多く取引されます。

しかし、この内包物は必ずしも悪いものではありません。エメラルドは宝石の中でも内包物が多く業者や一部の消費者はエメラルドにはインクルージョンが必ずしも存在すると理解しており、それを容認しています。

エメラルドのコレクターの中では、この内包物を苔や庭園を見ているようだと表現されることがあり、フランス語で庭を意味する「ジャルダン」と呼ばれます。欠点かと思われた内包物が、逆に人気の高いエメラルド。表情豊かな宝石でもあります。

このエメラルドを誰よりも愛した女性が歴史上には存在しました。世界3大美女としても有名なエジプトの女王「クレオパトラ」です。エジプトの女王クレオパトラがこの石を好むがあまり、自分の名を冠した「クレオパトラ鉱山」まで所有していたといわれるほどでした。

さらに、このエメラルドをアクセサリーなどの装飾に使うだけではなく、粉末状に砕いたエメラルドをアイシャドーとして使用した記録がありました。「宝石を砕く?」と驚くかたも多いかもしれませんが、エメラルドは宝石の中でも柔らかい石なので簡単に砕くことができます。

ただ、この時代でもエメラルドは高価なものですので、砕いて化粧に使うということは王族などの位が高い人に許された特権でした。アクセサリーなどの装飾品としては注意が必要なものですが、砕いて使用する分には相性が良い宝石なのかもしれませんね。

現代では、アクセサリーとして名高いエメラルドですが、簡単に砕けてしまうほどの脆さが欠点でもあります。コンクリートなどに落としてしまった場合、当たりどころが悪いと真っ二つに割れてしまうこともあります。

その為、市場に出回っているエメラルドは「オイル処理」を施されているものが多いです。これを人口エメラルドと言い、価値は天然エメラルドに劣ってしまいますが、強度が保たれますので長く使う分には処理されたエメラルドの方が良いかもしれません。

この「オイル処理」は水に弱い性質がありますので、綺麗にしようと水で洗ったり超音波洗浄機で洗ったりしてしまうとオイルが抜けてしまい耐久性が弱くなってしまう原因になりますので、汚れを取るときには専用のクロスで拭くだけにしましょう。

まとめ

宝石の歴史は深く、長い歴史から人々に愛されてきた頃が分かりますね。現在でも多くの宝石は市場で取引されていますが、無限にある物質ではありません。宝石それぞれに特徴があり、この世に一つとして同じ宝石はないでしょう。

しかし、宝石もまた再利用することによって別のアクセサリーに変わることができるので、使わなくなってしまった宝石は、ぜひ買取おりづるにお持ち込みください。

宝石の買取実績が豊富な私たちだからこそ、どこにも負けない買取価格をご案内致します。お客様の大切にしていた宝石を私たちが責任を持ってお預かり致します。ご相談だけでも大歓迎ですので、ぜひお気軽にお越しください。

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