ダイヤモンドの奥が深いカットの種類

ダイヤモンドの奥が深いカットの種類

「宝石の王様」とも言われるダイヤモンド。光の反射によってキラキラと輝く姿は多くの人を魅了してきたことでしょう。この輝くダイヤモンドは、カットが最も重要であるとされています。

しかし、よほど詳しい方でもない限りダイヤモンドのカットを熟知している人は多くはありません。今回は魅力的なダイヤモンドのカットについて詳しく説明をさせて頂きたいと思います。

ダイヤモンドとカット

ダイヤモンドとカット

ダイヤモンドは人気のない宝石

ダイヤモンドが宝石として人気を確立させたのは、実は最近の事だったのを皆さんはご存知でしょうか?

ダイヤモンドが人々の手に渡ったのは14世紀初めと言われておりますが、その頃ではダイヤモンドの加工技術が追いついていなく「硬い半透明の石」でした。

発掘されても加工ができない事から処分されてしまうことも硬く加工が不可能なダイヤモンドを、どのように使っていたかというとダイヤの最大の特徴である硬さを利用して、石板や硬い素材に文字を書く道具の1つとして使用されていました。

後にダイヤモンド同士を擦り合わせるとダイヤモンドが磨ける事を発見し、研磨されたダイヤモンドは独特の光沢や高い光の屈折率があることが分かりました。

この発見をした人々はダイヤモンドを他の宝石同様使う事が出来ないか、様々な国で研究をされる事となったのです。

ダイヤモンドの地位を確立したカット

ラウンドブリリアンカット

長い歴史を経て様々な研究を重ねた結果、17世紀に案が出された原型を元に1919年にベルギーの数学者兼宝石職人「マルセル・トルコフスキー」が
「ラウンドブリリアンカット」を生み出します。ダイヤモンドに注がれた光を最も効率よく光学的に反射させるカットです。

いくつかの種類はありますが、57面体または58面体にもなる細かいカットが特徴で、ダイヤモンド上部から進入した光が全て内部で全反射して上部から放たれる為、光が当たる度に他の宝石とは違った美しい輝きを見る事が出来ます。

このカットはダイヤモンドの反射・屈折率を精密に計算をし、生み出されたカットであり、ダイヤモンドを最も美しく輝かせるのがこのカットだといわれております。

「ダイヤモンドといえばこの形」という王道のカットでもあるので、婚約指輪や結婚指輪などにこのカットを選ぶ方が多いです。

ラウンド ブリリアント カットの部位の名称は、ガードルを挟んで上側を「クラウン」、上側と下側との境目に当たる部分を「ガードル」、下側を「パビリオン」と呼びます。

原石から市場に出回る美しいダイヤモンドになるまで、多くの職人の手によってカットされています。職人の腕によってダイヤモンドの美しさが決まると言われるほど、繊細で高度な技術です。多くの職人の中でカットの最高グレードを出せるのはほんのひと握りの職人だけです。

カットの最高ランク「ハート&キューピッド」

ハート&キューピッド

ダイヤモンドの最も美しい輝きを出すことで「ブリリアンカット」」の名が広まってきた頃、ダイヤモンド市場に問題が起こってしまいました。

「ブリリアントカット=ダイヤモンドの最高級品」であると認識から、正面から見て丸型の「ラウンドブリリアンカット」はどれも最高級品と言われてしまうようになってしまったのです。

市場では自称最高級品のダイヤモンドに溢れ返りました。

1919年に発表されたダイヤモンドのカットから実に69年後の1988年、ダイヤモンドのグレードなどの基準を決める教育機関【G.I.A.】により、ついにダイヤモンドのカットグレードエクセレントの基準案が発表されます。

【Excellent(エクセレント)・Very Good(ベリーグッド)・Good(グッド)・Fair(フェア)・Poor(プア)】の5段階に分けられており、エクセレントのカットが最上級です。

このエクセレントの評価を受けたダイヤモンドは、整ったシンメトリー(対称性)を持ち専用の装置を用いてクラウン側から見ると「8つの矢」、尖った側(パビリオン側)から見ると「8つのハート」が確認できます。

この事から、「ハート&キューピッド」と呼ばれるようになったのです。

「ハート&キューピッド」は中央宝石研究所の登録商標ですので、GIA(米国宝石学会)では「ハートアンドアロー(H&A)」AGTラボラトリーでは、華標(はなしるべ)のように、別の名前で呼ばれることもあります。

H&Cの模様は「人を恋に落とす天使の矢」を連想させることから、「お相手のハートを射止める」という意味が込められ、婚約指輪や結婚指輪でエクセレントを選ぶ方が多いです。

ダイヤモンドのカットの種類

ペアシェイプカット

ペアシェイプカット

縦に長い洋梨のような形をした「ペアシェイプカット」。涙のしずくにも見える事から別名「ティアドロップ」とも呼ばれます。

上部は細く下部は丸いという特徴的な形状をしており、世界最大級のダイヤモンドである「カリナン1世」もペアシェイプカットで作られています。

縦に長さのあるカット方法なので、同じカラット数でもラウンドカットよりも大きく見えるメリットがあり、女性らしいやさしい雰囲気をまとう事が出来ます。

ペアシェイプカットのダイヤモンドは、リングやネックレスとして使用される事が多いです。

リングとして使用する場合

細い部分が描くV字ラインが指を長く見せてくれる効果があります。

ネックレスとして使用する場合

胸元できらめくしずくが揺れるデザインがピッタリのカットです。

ハートシェイプカット

ハートシェイプカット

愛のシンボルである、ハートの形を模したカットが「ハートシェイプカット」です。ハートシェイプカットダイヤモンドは20世紀にアメリカで誕生しました。

ダイヤモンドが持つ「強い絆」「永遠の愛」などの意味に加え、形でも愛を表現することができるため、パートナーへのプレゼントに選ばれる事の多いカットになります。

65面体にカッティングされており、美しい輝きが得られる円に近いパビリオンになっている為、「ブリリアントカット」同様キラキラとした輝きが見られます。

ただし、ハートシェイプカットはカットに非常に高い技術が必要&美しいハート型を作るためにどうしても捨てなければならないバリの部分が多く出ますので、ハートカットにする為には原石も通常よりも大きくなければいけません。

その為、通常のダイヤモンドよりも高い価格で販売されていることが多いです。

ネックレスやリング、ブローチなどに使われる事の多いカットですが世代によっては使いにくいと感じてしまう女性も多く、若い世代に最も人気のあるカットになります。

エメラルドカット

エメラルドカット

長方形にカットされた「エメラルドカット」。

硬度がとても低い”エメラルド”は通常のカッティングですと、使っているうちに割れやヒビが起きてしまうという事から、エメラルドのために特別に開発されたカットです。

エメラルドに多く用いられるカットですが、ダイヤモンドでも使われることがあります。

このカット方法はダイヤ本来が持つ光を放つという特徴があり、貴族のあいだでは王妃に贈られるダイヤモンドのカットとして好まれていました。

角を僅かに切り落とすエメラルドカットは平面が多い為、傷やインクルージョンの少ない一級品であれば、澄んだ美しさが際立つカットです。故に、質のごまかしの効かないカットだと言えます。

輝きの強さや美しさという点ではブリリアントカットには劣りますが、カット面積が大きいので内包物が見えやすく「エメラルドカット」が施されるダイヤモンドは内包物が少ない傾向にあります。

ブリリアンカットやハートシェイプカットとは違い、キラキラ輝くのではなく落ち着いた輝きが人気の「エメラルドカット」は、日本の和服に合わせやすく着物を着るワンポイントとして身につける方が多いです。

ダイヤの珍しいカット

美しい一輪の花「さくらダイヤモンド」

さくらダイヤモンド
右:さくらダイヤモンド

日本の美の象徴である「さくら」をダイヤモンド中央に浮かばせる世界初のカットが「さくらダイヤモンド」です。ダイヤの真ん中に浮かび上がる一輪の花はとても美しく他の宝石にはない魅力を感じることができます。

このさくらの花を表すには、従来のラウンドブリリアンカット(58面体)よりも多い、87面体と約1.5倍のカットが必要です。これによって、より多くの光を内部に取り込む事ができ、美しい輝きが人気のカットになります。

鑑定書などにはラウンドブリリアンカットと描かれる場合がありますが、ラウンドブリリアンカット(58面体)になりますので、カットの基準から外れる事があります。しかし、カットに手間がかかり市場に出にくいカットになりますので、高額でお取り引きされる事も多いです。

煌めきをダイヤモンドに、「Wish upon a star(ウィッシュアポンアスター)」

Wish upon a star(ウィッシュアポンアスター)
右:ウィッシュアポンアスター

夢を叶える、星のダイヤモンドと言われている「Wish upon a star(ウィッシュアポンアスター)」。意味は「星に願いを」。

その名の通り、ダイヤモンドの中に大小2つの”星”が浮かび上がる特殊なカットになっています。

小さい星は現在の自分達、大きい星は未来の姿を表すと言われており、エンゲージリングや婚約指輪などに選ばれる事の多いカットになります。

この美しい星を表すには、従来のラウンドブリリアントカットの100倍、さらにエクセレントカットの10倍以上の高度なカット技術が必要と言われています。

その為、通常のダイヤモンドの価値以上で販売されている事もあり、一生で一度のプレゼントにぴったりのカットになります。

まとめ

さて、今回はダイヤモンドの奥が深いカットの世界についてご紹介をさせて頂きました。ダイヤモンドが輝くのに重要なカットは、様々な種類があります。長い歴史をかけて研究されてきたダイヤモンドのカットはどれも素敵ですね。

ダイヤモンドのカットは、「ラウンドブリリアントカット」こそ至高と考えている方も多く、買取店によっては「ラウンドブリリアントカット」以外のダイヤは安くなってしまうという事も聞きます。

しかし、私たち買取おりづるはダイヤ本来の美しさを大切にしており、「ペアシェイプカット」や「エメラルドカット」のダイヤモンドを高価買取しております。

デザインの優れたダイヤモンドをお売りの際は、ぜひ一度当店にお持ち込みください。

鑑定書や鑑別書などない場合もご安心ください。買取おりづるではダイヤモンドの4Cを熟知した鑑定士が常駐しておりますので、鑑定書などがない場合でも価格が低くなることはありません。ダイヤモンドの高額買取は、ぜひ当店にご相談ください。

幅広い買取ジャンル

おりづるでは、金・プラチナ・ジュエリー・ダイヤ・ルビー・バッグ・財布・時計・切手・金券・電動工具などの商品を幅広く買取いたします。

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