私たちの最も身近な宝石「ダイヤモンド」。他の宝石にはない美しい輝きが特徴で、婚約指輪や結婚指輪、ファッションジュエリーなどに用いられる事が多いです。
「1カラットのダイヤモンド」と言うように、ダイヤモンドは「Carat(カラット)」と言う特別な単位で表されますが、カラット?って結局どんなものなのか?と思う方も多いかもしれません。今回はカラットについて詳しくご紹介をしていきたいと思います。
目次
カラットとは?

カラットの由来
ダイヤモンドの表記で知られる「Carat(カラット)」。ダイヤモンドの品質を評価する国際基準【カラット(重さ)・カラー(色)・クラリティ(透明度)・カット(プロポーション)】を表す、4Cの1つです。
ダイヤモンドのカラットを「ダイヤモンドの大きさ」だと思っている方が多いかもしれませんが、実はカラットはダイヤモンドの”重さ”になります。
このカラットは、正式にはメートルカラットと呼ばれ、表記は「ct」です。カラットという言葉は、古代ギリシャ語で「イナゴ豆」を意味する「keration(ケラチオン・キャラティオン)」が語源だと言われています。
イナゴ豆の名称とダイヤモンドに何の関係があるのか?というと、ダイヤモンドを売買する際にイナゴ豆が使われていたからです。
昔、ダイヤモンドの売買は天秤で計量する計りが使用されていましたが、正確なおもり(分銅)が作れなかったことから植物の種が使われていたのです。イナゴ豆は少量の計測に用いられており、イナゴ豆一粒分の重さ=約0.20g=1カラットに由来しています。
[Carat(カラット)]と[Karat(カラット)]の違い
ダイヤモンドの「Carat(カラット)」ですが、実はこの読み方は日本だけなのをご存知でしょうか?
カラットは重さを表す単位として知られていますが、合金の量に対する金の相対的な割合を表す単位で「カラット(karat)」というものがあります。みなさんがよく知る「K18」などの”K”は、「カラット(karat)」の頭文字になります。
その為、海外では金の含有量を表す「Karat(カラット)」と、宝石などの重さを表す「Carat(キャラット)」に分かれており、発音によって混同しないようになっています。
しかし、日本ではこの発音の違いがなく両方「カラット」と呼ぶ為、海外では通じない場合も多くあります。
近年では、この違いを正しくする為に「Carat(キャラット)」表記をする会社も増えておりますが、どちらも決して間違い出はありませんので覚えておくのも良いかもしれません。
同じカラットでも違いがある

1カラットなのにダイヤモンドが小さい?
ダイヤモンドのアクセサリーには、ダイヤモンドのカラットが刻印されている場合が多いですが、”1カラットの表記があるのにダイヤモンドが小さい”という場合があります。
しかし、これはダイヤモンドのカラットと刻印が間違っているという訳ではありません。
古いアクセサリーの中には、ダイヤモンドの刻印を総重量で刻印している場合があります。分かりやすく例えるならば、[センターストーン0.5ct ]+[メレダイヤ0.5ct]=1カラットの刻印になる訳です。
メレダイヤとセンターストーンの総重量が1カラットという刻印である為、1ct刻印なのに対してダイヤモンドが小さく見えるというのはこういった理由があります。
近年では、そういった勘違いを少なくする為に【センターストーン】と【メレダイヤ】の刻印は別々になっている製品が多く普及される事が多くなりました。
また、ダイヤモンド以外の色石が一緒にデザインされているジュエリーには、ダイヤモンドと間違えないように「S(サファイア)」「R(ルビー)」「E(エメラルド)」と色石の頭文字とカラット数が刻印されているジュエリーも増えてきました。
カラットが大きい=良いダイヤ?
ダイヤモンドの重量はカラットで表しますが、ではこのカラットが大きいと良いダイヤモンドなのか?というとそういう訳ではありません。
ダイヤモンドの価値は、カラット(重さ)以外にも、カラー(色)、クラリティ(透明度)、カット(プロポーション)の4Cによっても決まります。
その為、重量(カラット)が重いダイヤモンドでも、他の指標が低い場合はダイヤモンドの価値は下がる傾向にあります。
しかし、ダイヤモンドは天然の鉱物である為、採掘されるダイヤモンドの多くは小さく、大きな原石が採掘されることは稀です。さらに、大きなダイヤモンドは希少なだけでなく、加工や磨きに必要な技術と時間も増加するため、その分価値も上がっていきます。
1カラットのダイヤモンドは、他の4Cの評価が低い場合でも価格が高い理由はここにあるのです。
パヴェダイヤモンドの魅力

さて、ダイヤモンドの多くは小さい鉱物が採掘されますが1カラットの大粒のダイヤモンド以外のダイヤモンドは価値がないのか?というと違います。
小さいダイヤモンドは、単体ですとダイヤモンド本来の輝きを感じる事が難しいですが、この小さなダイヤモンドを隙間なく並べる事によって、一体感のある輝きを楽しめる事ができます。
小さなダイヤモンドを敷き詰めたデザインとして有名なのが「パヴェダイヤモンド」です。フランス語で「石畳」を意味し、ダイヤモンドを隙間なくデザインがされております。
これによって小さなダイヤモンドでも美しい輝きを感じる事ができ、結婚指輪や婚約指輪のデザインとして人気が高いです。
地金部分がプラチナであれば、落ち着いたフォーマルな印象で、煌めきを楽しむことができ、ゴールドの場合はダイヤモンドの粒一つ一つが目立ちます。
パヴェダイヤモンドは、カラット数が高いですがその分一粒ダイヤモンドとは違い落ち着いた印象を持ちますので、普段使いにもおすすめのデザインと言えるでしょう。
ダイヤのおすすめのカラット
結婚指輪の平均カラット数は?

一生もののジュエリーとして人気の高い結婚指輪ですが、そんな結婚指輪の主役とも言われるダイヤモンド。結婚指輪のダイヤモンドはどのくらいのカラットが良いのか?と悩む方も多いはずです。
カラット数が大きければ普段使いがしにくい事や、逆にカラットが少ない場合は何だか味気ないと感じると思います。
日本の結婚指輪の平均カラット数は、だいたい【0.2~0.4カラット】と言われております。平均値である0.2~0.4カラットは、おおよそ4mm~5mmの大きさで、普段使いのしやすいカラット数としても人気です。
しかし、せっかくの婚約指輪でもある為、ある程度の大きさのダイヤモンドを求める人も少なくはありません。
ダイヤモンドの王道カラットといえば1カラットのダイヤモンドですが、ダイヤの直径は約6.5mmで平均値である0.2~0.4カラットと比べ2.5mm~1.5mmの差ですが比べてみるとしっかり大きい事がわかります。
大きなダイヤモンドは使うシーンに悩んでしまうのではないか?と思う方も多いかもしれませんが、お祝いの場やちょっと特別なお出かけのときに身につけるとファッションも一層華やかになりますので、おすすめです。
ダイヤモンドのカラットは重要でもありますが、カラットだけを重視するのではなくデザインなどに目を向ける事も考えると良いかもしれません。
普段使いにおすすめカラットは?

結婚指輪などはダイヤモンドの主張が強いものがおすすめですが、普段使いをするアクセサリーはダイヤモンドの大きいものだと使いにくいと感じる事が多いかもしれません。
では、普段使いをするアクセサリーにぴったりなカラット数は、というと【0.1ct~0.3ct】の小さなダイヤモンドがおすすめです。
小さなダイヤモンドでは、物足りないのではと思うかもしれませんが、ピアスやネックレスとして身につけるダイヤモンドとしては十分なカラットです。
小さなダイヤモンドでも、光の加減や使う環境によっては控えめな輝きがファッションの邪魔をする事はなく、ビジネスシーンでも問題なく身につけれます。
しかし、身につける方の体型や身長によってもぴったりなダイヤモンドカラットは違いますので、購入前に様々なカラットを試着をしてみて自身にぴったりだと思うカラットを選ぶと良いでしょう。
まとめ
今回は、ダイヤモンドのカラットについてご紹介をさせて頂きました。ダイヤモンド4Cの1つであるカラットは、ダイヤモンドを選ぶ上でしっかりと理解をしておくと良いものです。
カラットによってもアクセサリーの雰囲気はがらりと変わりますので、使うシーンを考えて選ぶと身につける上で悩む事はありません。
買取おりづるでは、ダイヤモンドの買取を強化中です。使わないままのダイヤモンドはありませんか?カラットが不明なダイヤモンドでもしっかりと査定をさせていただきます。
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