「宝石の王様」誰もがまず頭に思い浮かべるであろう「ダイヤモンド」。美しい透明感と、光によってキラキラと輝く姿はどの時代でも多くの人を魅了してきました。そんなダイヤモンドですが、様々な美しいカラーがあるのをご存知でしょうか?今回は、ダイヤモンドの中でも人気の高いカラーダイヤモンドについてご紹介していきます。
目次
人気で高額なカラーダイヤモンド
希少価値の高い「ピンクダイヤモンド」
ダイヤモンドの中でも、女性に人気の高い「ピンクダイヤモンド」。桜色に輝くこの宝石は、日本にも馴染み深いダイヤモンドです。このピンクダイヤモンドは、ダイヤモンドが結晶化する際に微量の窒素原子が入り込むことによって美しいピンク色に発色すると言われています。
産出量は他のカラーダイヤモンドに比べ圧倒的に少なく、特に1カラット以上の大粒になると、ほとんど見ることはありません。さらに総産出量の95%強を占めていたオーストラリアのアーガイル鉱山が近年閉山したことで、稀少価値が高まり価格も高騰しています。
しかし、ダイヤモンドの美しさと淡いピンクの色味が可愛らしいことで、高価でもその需要は変わることがありません。
ピンクダイヤモンドのカラーは淡いピンクから深く濃い色合いのピンクダイヤモンドがあります。もっとも価値が高いとされているのは「ファンシービビッドピンク」と呼ばれるピンクダイヤモンドです。
遠目から見てもその美しいピンクが見ることができますので、一般的な宝石店よりも宝石ブランドが御用達にするダイヤです。この美しいピンクダイヤモンドに出会えることができたら、それはとても幸運なことでしょう。
美しく、奇跡の「ブルーダイヤモンド」
澄んだ青色の「ブルーダイヤモンド」は、カラーダイヤモンドの中で最も美しいとされています。ダイヤモンド愛好家やジュエリー専門家たちが喉から手が出るほど望まれる「ブルーダイヤモンド」は中々市場に出回ることがなく見るだけで”幸運”と言われるほどです。
このブルーダイヤモンドは、ダイヤモンドが結晶化する際、微量のホウ素不純物が入り込むことによって、美しい青色に発色すると言われています。しかし、色の要因となる”ホウ素”は、ダイヤモンドが採掘される地層よりも浅い部分に存在することが多いので、青色のダイヤモンドは産出量が極めて少ないのです。
色や質のレベルに応じて「オーシャンブルーダイヤモンド」「スカイブルーダイヤモンド」「アイスブルーダイヤモンド」に分けられ、青色が濃く鮮やかな石ほど希少価値が高いとされています。質の高いブルーダイヤモンドは、採掘されてもすぐに買い手が現れるため市場に出回ることが少ないです。その為、0.5カラット程度でその価値は数百万以上になります。
過去には、3.73カラットのブルーダイヤモンドがオークションに出品され、その価値は日本円にして”8億円以上”で落札されました。この事から、ブルーダイヤモンドは希少で高額なことが分かりますね。
しかし、近年ではこのブルーダイヤモンドが手に入りにくい事から、人工的に生み出されることが多くなりました。市場に中々出回ることのない、ブルーダイヤモンドが店頭で見られる事がありましたら、それは熱加工処理を加えた『トリーメントダイヤ』と思って良いでしょう。
無色のダイヤモンドを青色に加工する方法は複数ありますが、最も多いのは放射線を照射して色を変化させる方法です。放射線を照射して結晶構造を破壊し、その破壊した部分が光の一部を吸収することで青色に見えるようになります。
価格はブルーダイヤモンドよりも破格に安く販売されている事が殆どですので、購入時には注意が必要です。
雰囲気をガラリと変えるカラーダイヤモンド
深みのある色合い「ブラウンダイヤモンド」
淡いブラウンの輝きが人気の高い「ブラウンダイヤモンド」。微量の窒素やボランなどの不純物が含まれることによって独特なカラーが生まれます。現代では人気のあるカラーダイヤモンドですが、かつてブラウンダイヤモンドはダイヤモンドの中でも最も価値の低いダイヤモンドでした。
その為、工業用ダイヤモンド(ダイヤモンドカッターの原料)などに安価で売られる事が多く、ジュエリーとして輝く事がありませんでした。
このブラウンダイヤモンドの火付け役となったのが、実は日本の企業「柏圭(カシケイ)」でした。2003年に世界初の天然ブラウンダイヤだけを使用したアクセサリーは、その美しさから国内でトップクラスの人気を獲得するほどでした。
ブラウンダイヤモンドのコーヒーやキャラメルのような深みのあるブラウンは日本人の肌の色とピッタリです。近年では、このブラウンダイヤモンドカラーが国外でも人気となり、様々なブランドで活用されることとなったのです。
幸福のカラー「イエローダイヤモンド」
透明感のあるダイヤモンドは、カラーによって価値が変わります。透明であるほど価値が高く、黄色みがかったダイヤモンドほど価値は低くなります。その為、ダイヤモンドの歴史の中で「イエローダイヤモンド」は低級品と扱われ、「ブラウンダイヤモンド」同様アクセサリーとして使用されることはありませんでした。
しかし、2000年以降に色鮮やかなファンシービビッドイエローダイヤモンドが発掘され、瞬く間に市場価値が高騰したのです。黄色に輝くイエローダイヤモンドは、「希望」「金運」の意味があり輝く姿を見るだけでなんだか元気が出るようなイメージがあります。
現に、2014年にスイスで開催されたオークションでは、100.09カラットのイエローダイヤモンドが日本円にして約16億5,300万円もの価格で落札されました。
人々の憧れとなったイエローダイヤモンドですが、ブランドのTiffany&Co.(ティファニー)もこのイエローダイヤモンドを使ったジュエリーを発表した事で話題となりました。現在でもティファニーのアイテムの中でも人気のあるジュエリーとして、極上のハイジュエリーからカジュアルに楽しめる物まで幅広く展開しているのです。
逸話の残るカラーダイヤモンド
心を惑わす、青い輝き「ホープダイヤモンド」
現代でもカラーダイヤモンドの最高級品として讃えられている「ブルーダイヤモンド」。1カラット以上の大粒は、見ることさえ奇跡と言われていますが、実は過去に「112.5カラット」ものブルーダイヤモンドが発見された事がありました。
このダイヤモンドは、発掘されたものではなくダイヤモンドの産地として知られていたインドのコーラルという町を流れる川で発見されました。マデアという農夫が奇跡的に川に流れてきたブルーダイヤモンドを持ち帰ったのですが、価値は全く分からず珍しい石として自宅に飾っていたそうです。
その後の行方は諸説ありますが、確実な史料に基づく内容によると農夫からフランス人ジャン=バティスト・タヴェルニエがダイヤを購入。
1668年タヴェルニエから、かの有名なフランス王ルイ14世がダイヤを購入しました。その頃には、ブルーダイヤモンドは元々より約半分の大きさの「69.03ct」のハートシェイプにカットされ、その後は63ctのフレンチカットになり様々な姿に変わっていきましたが、残念なことに、1792年にフランス革命の最中行方不明になりました。
1830年以降のある時から宝石コレクターでもあったヘンリー・フィリップ・ホープが所有していたと記録が残っており、ここからこのブルーダイヤモンドは「ホープダイヤモンド」と呼ばれるようになったのです。
しかし、このダイヤモンドは所有者に何かしらの不幸を呼ぶとされ多くの人が、手放すこととなりました。なんと過去には所有した途端不慮の事故や急逝などもあったそうです。
最後にこの「ホープダイヤモンド」を所有したのは、ハリー・ウィンストン社。展示などはするものの売却はせずにいましたが、1958年に、多くの人がこのダイヤモンドの素晴らしさを知ってもらうためにと”スミソニアン自然史博物館”に寄贈したのです。現在でも、博物館で見る事ができます。
語り継がれる、不思議な「アイドルズ・アイ」
ホープダイヤモンドが見つかった9世紀から長い時間がながれ、17世紀初頭に発見されたブルーダイヤモンド。インドのゴルコンダ地域で発見されたと言われています。ホープダイヤモンドには劣りますが70.21カラットの大粒ブルーダイヤモンドです。これは、ダイヤモンドの世界最大規模の鑑定期間【GIA】が鑑定したと言われております。
このブルーダイヤモンドは、発掘された後、偶像の目に埋め込まれていたと逸話が残っていますが、あくまで噂なので真実ではない可能性があります。そんな逸話から「Idol’s (偶像)Eye(目) アイドルズ アイ」と呼ばれるようになり、大きな話題を呼びました。
記録が残っている文献には、1865年7月14日にクリスティーズ ロンドンで謎の買い手に売却され、1906年には、オスマン帝国アブドゥル ハミド2世の手に渡ったことが記録されています。しかし、残念なことに複数の所有者を経た後の現在の所在は明らかになっておりません。しかし、その美しさは多くの人に“謎めいたブルーダイヤモンド”として語り継がれています。
まとめ
宝石の王様「ダイヤモンド」のもう一つの顔「カラーダイヤモンド」を知って頂けたのではないでしょうか?今回紹介したカラー以外にも、さまざまな色合いがありますので自分好みのダイヤモンドを見つける事ができます。ダイヤモンドの資産価値も含め、好きなカラーを選べるのはカラーダイヤモンドを選ぶメリットでもあるのです。
現在、色石を含めた宝石やジュエリーの買取相場が上がっています。その為、過去に購入したダイヤモンドも購入時より価格が上昇している可能性があります。新しいジュエリーの買い替えのタイミングにもピッタリな時期でもありますので、お悩みの際は一度買取おりづるで無料査定をご利用ください。
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