ブランドの中でも人気の高いルイヴィトン。母や祖母のお下がりで利用できるほどの長持ちが人気の理由の一つです。「ルイヴィトンは高いけど、一生使えるもの」と言われるルイヴィトンですが、劣化などは一切ないものなのでしょうか?今回はルイヴィトンの劣化しやすい環境やその原因についてお話しをしていこうと思います。
目次
ルイヴィトンの劣化とは?
合皮によって起きる「ベタ」
ルイヴィトンの劣化の中でも最も有名なのは「ベタ」です。保管したままのルイヴィトンを触った時に少し肌に張り付くような「ペタペタ」した状態の事を指します。この原因は、ルイヴィトンの皮に原因があり、どのルイヴィトンでも起きやすい劣化現象です。
ルイヴィトン製品には、本革だと思っている方も多いですが、実は「合成皮革」を使用しています。「合成皮革」とは、布地にポリウレタンなどの合成樹脂を塗布し、表面を革製品に似せた素材のことをいいます。
本革ではなく、あえて「合成皮革」を使う事によって”コストを大幅に下げる”事や”本革などで使用される動物たちの保護”の目的もあるそうです。もし「合成皮革」を使わない全く同じのデザインのルイヴィトン製品を作るとなると、本革によって数倍の価格になってしまうのです。
しかし、この「合成皮革」は長年使っていくと、様々な劣化が生じます。この「ベタ」は、バッグの内張りに使用されている「かし剤」が空気中の湿気や水分と反応する事によって生地の表面にベタつきが現れます。
このベタつきが起こってしまった「合成皮革」は、拭いても取れないどころか、別の生地と張り付いてしまうこともある為、無理矢理剥がそうとすると表面の皮が剥がれてしまう事もあるのです。
「ルイヴィトンて一生ものじゃないの?」と驚かれた方も多いかと思いますが、この現象が起きやすいのは実は「日本」だけです。ルイヴィトンは、フランス発祥のブランドですので、当然ヨーロッパの気候に合わせて作られています。
日本とは違い湿度があまり高くないヨーロッパでは、「かし剤」が水分と反応しづらいので、劣化しにくく長く使えることが出来ます。このことから、日本でも「ルイヴィトンは一生もの」と噂が一人歩きしてしまったのかもしれませんね。
ホワイトカラーに起こりやすい「色褪せや黄ばみ」
ルイヴィトンの「マルチカラー」や「ダミエアズール」などの白い生地が特徴のラインに起こりやすい劣化が「色褪せや黄ばみ」です。買ったばかりのルイヴィトンは、白く輝きのある美しい色をしていますが、使用しているうちにその色が失われてしまった経験はありませんか?
この「色褪せや黄ばみ」は、目立ってしまうのでなんとかしたい方も多いかと思われます。黄ばみやシミ自体は、専用の手入れ剤を使用すれば目立たなくする事は可能ですが、「マルチカラー」や「ダミエアズール」に使用してしまうと、せっかくの柄も一緒に消えてしまう事もありますので現実的ではありません。
その為、なるべく日光に当てないようにする事や日々のこまめな手入れが重要になってきます。使ううちに汚れた場合は、生地に染み込んでしまう前に”中性のせっけんを少量だけ水に溶かした薄いせっけん水で柔らかい布を湿らせ、プリント部分を避けて拭くこと”によって、劣化を少しでも止めることが出来ます。
また、男性の方に多い劣化ですがデニム生地のズボンのバックポケットに財布を入れてしまうと、動いている時の摩擦で白い生地に染料が色移りしてしまうことがあります。ホワイトカラーのルイヴィトン製品を使うときは注意が必要です。
保管環境によって起きる劣化、対策は?
湿気の起きやすい梅雨には?
ルイヴィトンには「湿気」に注意が必要だということを知っていただけたと思います。日本は一年を通して湿気が高い傾向にありますが、一年の中で最も湿気が高くなるのが夏前の梅雨です。
梅雨前にルイヴィトンの手入れをしておく事によって、経年劣化を少しでも止めることが出来ます。
梅雨時期前にまずバッグを風通しの良いところに置きましょう。クローゼットなどは湿気が溜まりやすく、ベタだけでなくカビなどの原因にもなります。その為、保管しているバッグは最低でも一年の梅雨前だけは、風通しの良い場所に置いておきましょう。
この時、外干しにしてしまうと日光の紫外線によるヤケや劣化が早まってしまう為、日光に当てて干す事は避けましょう。
さらに、陰干しをした後は綺麗な乾いた布を使いしっかりと拭くことで汚れやほこりなどを取り除くことができ、経年劣化を防ぐことができます。クローゼットに戻した後も、付属の布袋と箱に仕舞いたくなりますが、湿気を余計溜め込む原因になってしまうので不繊維の袋などで包み保管すると良いでしょう。
傷や汚れがついてしまった時は?
財布や鞄を外に持ち出す際に注意すべきは、傷や汚れです。傷に関しては使用する時に注意するしかありませんが、汚れなどは帰宅後すぐに取り除きましょう。
ルイヴィトンに使用される「ヌメ革」とは非常に水分に弱い素材です。雨の日は基本持ち出すのを控えた方が良いのですが、突然の雨などで濡れてしまう事もあるかもしれません。
そんな時、乾かそうと日光に当てて乾かす事は絶対に避けましょう。色あせの原因になってしまいます。雨濡れした時は、吸水性の高い白色系の布で、すぐに濡れた部分をやさしく拭き取ってください。バッグの中に1枚入れておくとすぐに対応ができますね。
これによって「ヌメ革」に起こるシミや経年劣化を防ぐ事ができます。日々のお手入れがルイヴィトンを長持ちさせるコツでもあるのです。
使わないと感じたら手放すのも一つの手
旧モデルの売り時
ルイヴィトンは現在に至るまで様々なデザインのバッグや財布、その他のアイテムを発表してきました。そのデザインはいつの時代でも、流行の先駆けとなっていたのです。
現代のルイヴィトンのデザインとは打って変わった物が多く珍しく感じるアイテムもあるかと思いますが、流行が過ぎてしまったデザインは少しづつ価値が下がってしまう傾向にあります。
例に挙げると、1966年に発表されてから不動の人気を誇る「パピヨン」ですが、一部の意見では「ダサい」と言われてしまう事もあります。2002年、2012年に旧型から一新された「新型パピヨン」は若い世代に爆発的な人気を博しましたが、その中で旧型を持っているのは「ダサい」になってしまう訳です。
この事から、リニューアルされる前の旧デザインや、現代の流行にあっていないデザインは需要が下がってしまう恐れがあるのです。
しかし、その意見を全く覆すかのように「若者のビンテージブーム」によって、古いデザインのルイヴィトンの需要が上がってきています。
若い世代にとってのファッションリーダーは”芸能人や海外セレブ”が多く、SNSなどでビンテージバッグをかっこよく持つ人々に憧れ、新品ではなくあえて旧モデルなどのアイテムを持つことがおしゃれとなっています。
ビンテージ品のメリットはおしゃれだけではありません。ビンテージのアイテムは現存してる数も少なく販売ルートが限られています。その為、手に入れるには中々難しく人と被ることなくアイテムを持つ事ができるのです。
これは、個性や自分らしさを表現したい若い世代にはとても魅力でありビンテージブームの先駆けとなったのです。
劣化してしまったルイヴィトンでも売れる?
ルイヴィトンを手放すときにまず心配になるのが「経年劣化してしまったルイヴィトンって売れる?」ということではないでしょうか。上記で述べた通り、ルイヴィトンは日本の気候と相性はそれほど良いものではありませんので、大切に保管していた場合でも経年劣化が起きてしまう事があります。
「経年劣化が起きている=売れない」というわけではありませんので、安心してください。経年劣化が起きてしまった時はまず悪化しないように、そのまま店舗に持ち込むのが一つの手です。
布同士がくっついてしまう”ベタ”は、無理に剥がしてしまうと布が破れてしまったり、更なる劣化につながってしまう場合があります。その他にも破れや破損などの経年劣化もあります。
破損していた金具やショルダーなどの部分は、壊れているからといって処分をせずにそのままお持ち込みいただく方が買取価格が上がる傾向にあります。では、なぜ経年劣化やボロボロになってしまったルイヴィトンでも売れるのでしょうか?
それはルイヴィトンが一流ブランドの証拠でもあります。ルイヴィトンは国内問わず海外でもトップブランドとしての需要があり、製品が古くなったり傷がついてしまったりしても、ブランド価値が高い故に需要があるという訳です。
さらに、廃盤になってしまったモデルはビンテージとして人気がありますので、少し傷がついてしまった場合でもビンテージの味として受け入れてくれる事も。その為、断捨離で古くなってしまったルイヴィトン製品があった場合は、まずは買取を検討してみても良いかもしれません。
まとめ
ルイヴィトンは国内問わず需要の高い一流ブランドです。近年では、ビンテージブームなどによって古くなってしまったルイヴィトンの需要が高くなり、中古市場でも多く取引がされるようになりました。
日本では気候の関係で、経年劣化が起こりやすい傾向にありますが、それでも熟練の職人が一つ一つ丁寧に作り上げたルイヴィトン製品は痛みにくく使い方によっては母から子へ引き継ぐ事ができるほどの、素晴らしい製品でもあります。「ルイヴィトンは一生もの」という言葉に嘘はなかったという事ですね。
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